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<大分教員採用汚職>県教委幹部ら4人に請求命令
◇求償権訴訟で計2680万円 大分地裁判決
大分県の教員採用汚職事件を巡る試験点数不正操作による不合格者への損害賠償について、県が「求償権」を行使して事件関係者に請求するよう求めた訴訟の判決が16日、大分地裁であった。宮武康裁判長は、贈収賄で有罪が確定した県教委幹部ら4人に計約2680万円を請求するよう命じる判決を言い渡した。
原告のNPO法人「おおいた市民オンブズマン」(大分市)は、県側が有罪が確定した幹部以外にも事件の関係者を特定して、賠償請求するよう訴えていた。しかし、判決は原告側が特定すべきだとして却下。県教委の幹部に合格依頼した「口利きリスト」が存在し、県側が不正に関与した人物を特定できるとするオンブズマン側の主張も、判決はリストが存在する証拠はないとして退けた。
判決によると、県は不合格者のうち和解した53人に対し賠償金約9050万円を決定。事件に関わった県教委幹部ら7人に対して、県教委内からの寄付や返納された退職金などを差し引いた約950万円の求償権を行使した。死亡や自己破産の2人を除く5人が約450万円を弁済した。
これに対し、オンブズマン側は2013年4月、弁済額を除く賠償約8600万円分について、事件の関係者に求償権を行使するべきだとして提訴した。
判決は、県教委元ナンバー2の男性が全額返還した退職手当約3250万円を、県が求償額から差し引いたことについて「不正行為は懲戒免職処分相当。本来支給されるべきでない手当が返納されたにすぎない」として不当と判断した。寄付金を求償額から差し引くことは妥当とした。
瀬戸久夫弁護士は「不正に関与した者を特定し求償権を行使してもらうのが提訴の目的で実質的敗訴。控訴を検討したい」と述べた。野中信孝県教育長は「十分議論した上で慎重に対応した」とコメントした。18日に臨時委員会を開き対応を検討する方針。【浅川大樹】