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<福島・富岡>津波で大破のパトカー展示
福島県富岡町の県警双葉署に隣接する公園に16日、東日本大震災の津波で大破した同署のパトカーが展示された。このパトカーに乗って避難誘導していた警察官2人が犠牲になり、県警は当初、パトカーを処分する予定だったが、町民有志が「住民の命を守った行動と被災の実情を後世に伝えたい」と保存を要望。町が震災遺産として譲り受けた。
パトカーに乗っていたのは、同署地域交通課の増子洋一さん(当時41歳)と佐藤雄太さん(同24歳)。増子さんは遺体で発見され、佐藤さんは行方不明のままになっている。パトカーは長い間、沿岸部で野ざらしになっていたが、公園に移されて防さび加工された。
公園は日中に立ち入り可能な居住制限区域にあり、この日は佐藤さんの両親ら関係者が花を手向けた。同署が2人へのメッセージを募るために沿岸部に設置したポストと祭壇もパトカーと一緒に公園に移された。
佐藤さんの父、安博さん(56)は「月命日に訪れると、パトカーが段々朽ちていき、寂しかった。皆さんの熱い思いを頂き、うれしく思います」と話した。【森田剛史】
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上原健二
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