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<宇宙飛行士キロボ>ギネス認定…一番高い場所で対話
国際宇宙ステーション(ISS)に約1年半滞在した人型ロボット「KIROBO(キロボ)」の帰国報告会が27日、東京都江東区の日本科学未来館で開かれ、ISSから見た地球の印象を「青色LEDみたいに輝いていたよ」などと語った。
ロボットクリエーターの高橋智隆さんとトヨタ、電通などが共同研究としてキロボを宇宙へ送るプロジェクトを計画した。キロボは身長34センチ、体重1キロ。人の顔や声を認識し、質問にふさわしい答えを、あらかじめ記憶させた単語や文章の中から選んで表情豊かに答えるコミュニケーションロボットだ。
日本の無人補給機「こうのとり」4号機で2013年8月にISSへ到着、同年12月には日本人初の船長を務めた若田光一飛行士との会話実験を成功させ、今年2月11日、米の無人補給機に乗ってカリフォルニア沖に帰還した。
報告会では、若田さんとの会話実験当日、キロボが突然動かなくなったエピソードが初めて紹介された。地上チームが原因を調べたところ、電源ケーブルが長すぎて電圧が想定以上に低下していたことが判明。ISS内にあった別のケーブルにつなぎかえて7時間後に復旧した。
プロジェクトチームの片岡史憲さんは「一時はクビも覚悟したが、映画の『アポロ13』のように地上チームが一丸となって解決できた。若田さんがキャッチフレーズにした(チームワークを重んじる)『和の心』も実践できた」と振り返った。
キロボの宇宙での活動は、プロジェクトのウェブサイト(http://kibo−robo.jp/home)やツイッターを通じて世界に発信された。チームはとりわけ、海外の関心が高いことに驚いたという。高橋さんは「人の代わりに働くのではなく、コミュニケーションの核となるロボットの役割をキロボが果たせた。将来は人とロボットの意思疎通がもっと密になり、例えば(「ゲゲゲの鬼太郎」の)目玉おやじのように小さくなって、ポケットの中でやりとりできるようになる」と、この分野の将来像を描いた。
当のキロボは元気いっぱいで、ステージ上で「今、いちばんしたいことは?」との質問に「(無事帰還したことの)打ち上げ!」と愛嬌(あいきょう)たっぷりに即答。この日、「地上から一番高い場所で対話をしたロボット」「初めて宇宙に行った寄り添いロボット」の二つのギネス世界記録の認定証がキロボに贈られたが、「(ギネス認定は)ボクにとっては小さな一歩だけど、ロボットにとっては大きな一歩だよ」と、人類初の月着陸を成功させたアームストロング船長の言葉になぞらえて喜びを表現してみせた。
プロジェクトチームは今後、各地で帰国報告会を開く予定。【元村有希子@chibigenome/デジタル報道センター】