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<東武伊勢崎線>遮断機突破し進入、軽乗用車の男性死亡
1日午前10時10分ごろ、東京都足立区竹の塚1の東武伊勢崎線(スカイツリーライン)竹ノ塚駅近くの踏切で、同区青井6、会社員、市毛建人さん(25)運転の軽乗用車が遮断機を突破して線路内に進入し、踏切を通過していた南栗橋発中央林間行き上り急行電車(10両編成)の側面に衝突した。警視庁竹の塚署によると、市毛さんは病院に搬送されたが、全身を強く打っており、間もなく死亡した。電車の乗員乗客約1000人にけがはなかった。同署が詳しい事故原因を調べている。
竹の塚署や東武鉄道によると、軽乗用車は電車の7両目に衝突した後、約10メートル離れた踏切の保安設備にぶつかった。竹ノ塚駅は急行通過駅で、電車は時速約90キロで走行していたとみられる。乗客は電車にかけられたはしごを使って避難した。
電車に乗っていた埼玉県越谷市の男性会社員(45)は「竹ノ塚駅を通過した直後に『ドカーン』というすごい音が聞こえ、電車が揺れた後に止まった。電車内から車を見ると、運転席で男性がぐったりしていた」と話した。
東武鉄道によると、同線は北千住−北越谷間の上下線で運転を見合わせ、午後7時に運転を再開。上下計326本が運休し、乗客約13万人に影響が出た。
現場の踏切では2005年3月、横断中の2人が死亡、2人が負傷する事故が発生。事故を受け同社や足立区は、当時手動式で係員が開閉作業をしていた遮断機を自動化し、付近に歩道橋を設ける対策を講じた。国土交通省が07年に公表した「緊急に対策の検討が必要な『開かずの踏切』」の一つで、12年には都内初の区施行による連続立体交差事業として踏切撤去に向けた高架化工事が着工され、20年度に完成する予定になっている。【松本惇、神保圭作】