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“経営力”の土台を養う5冊
今いるポジションによって、読むべき本は変わってくる。次なるステージに向かう階段を順調に上るためにも、現在の足場をしっかり固めるための指南書を手に取りたいものだ。
書棚に並ぶのは、ビジネス書やゴルフの教則本ばかり……。将来の役員候補と目されている人のなかで、もしそんな人がいたら、少し残念です。
仕事は、専門のスキルや経験があれば乗り越えられる時期があります。しかし、だんだん地位が上がってくると、物事の本質を見極める力が大事になります。そのとき、直接的にではないにしろ、役立つのは歴史や広い意味での教養だと私は信じています。偉そうなことを言うつもりはありませんが、ビジネスに直結しない一見無駄とも思える、自分だけの“バックグラウンド”を持つこと、それが経営力の土台となるのではないでしょうか。
その意味で、まず推薦したいのが、『史記・貨殖列伝を読み解く』。古代中国で莫大な財を成した素封家たちの来歴を記した史記・貨殖列伝を、独自の視点で解説しています。これを読むと、経営における駆け引きなどは古今東西を問わないことがわかります。
この本に登場する人物に、「忠臣の鑑」といわれた、越の名将、范蠡(はんれい)がいます。范蠡は、呉との戦いに勝利し慢心する王に、将来自身に危難が及ぶことを予期して官を辞し、商売を始めます。そして中国の商人の始まりと言われる人物になりました。人に仕えること。人を従えること。人の本質を洞察すること。そして商売の奥深さ。すべて現代の経営のヒントになります。『7つの危険な兆候』も経営の歴史に学べる本です。過去25年間750件の、世界の著名な企業の失敗例を検証した内容で、企業はチャレンジすることを忘れてはならないが、その半面、よく考えずに行動すると落とし穴にはまりますよ、という戒めの本です。
アメリカの2つの保険会社が経営統合することで相互補完によるシェア向上やコストカットなどのシナジー効果が見込まれたものの、実際は社員気質や意思決定システムなどの違いから蹉跌を来し、空中分解してしまうケースなどが紹介されています。改めて経営にはスピード・大胆さとともに、慎重さが不可欠だということを痛感させられます。『コトラー8つの成長戦略』もやはり過去の失敗・成功事例を用いたうえで、イノベーションの重要性を説いています。
含蓄のある歴史上の名言を紹介する『日本人の叡智』で印象に残っているのは明治期の出版業者・大橋佐平という人物が語った「植木を移すに必ず時あり。…