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宇宙からの画像で、どんなビジネスが生まれるのか

 宇宙からの画像で、どんなビジネスが生まれるのか

 小型の人工衛星を開発しているアクセルスペースは、2020年をめどに衛星を50機ほど打ち上げたいという。そんなにたくさん打ち上げてどんなビジネスを始めようとしているのか。同社の中村CEOに話を聞いた。
 
 ●宇宙の使われ方を変えていきたい
 
 土肥: アクセススペースは2008年に、民間企業としては世界初となる商用の小型衛星を打ち上げられました。宇宙開発に携わっている会社が増えている中、御社の強みは「価格が安い」こと。単に「人工衛星を打ち上げて、宇宙から写真を撮って終わり」ではなく、これまでにはない形が広がらなければいけないという話がありました。特に、プラットフォーム化を目指しているということですが、どういう意味でしょうか。
 
 中村: 人工衛星といえば「GPS」や「ひまわり」などを思い浮かべる人が多いと思うのですが、私たちは“宇宙の使われ方”を変えていきたいと思っているんですよ。
 
  2014年に「GRUS(グルース)」という小型衛星の開発を始めました。これまでの人工衛星といえば「地上の物体をどれだけ細かく見ることができるのか」といった技術を向上させてきました。しかし、ユーザーがある地点の撮影を希望しても衛星が撮影地点の上空に到達するまでに数日かかることも。到達しても、撮影地点が雲で覆われていることも。そうすると、ユーザーが希望する画像をうまく撮影できません。しかもその画像って1枚いくらくらいすると思いますか?
 
 土肥: うーん、10万円くらい?
 
 中村: 100万円ほどするんですよ。
 
 土肥: 100万円! 高い!
 
 中村: 高いですよねえ。1枚100万円もする画像を利用できるのは、一部の人たちに限定されます。そうした従来の形を変えていきたいんですよね。
 
 土肥: 具体的にはどのように?
 
 ●ビッグデータや IoTとの親和性が高い
 
 中村: 宇宙に小型衛星を50機ほど打ち上げる。そうすることで、頻繁に地球を見ることができます。まずは3~5機ほど打ち上げて、特定のエリアでは1日1回撮影できるようにします。その後、衛生の数を増やしていって、最終的には50機ほど。そうするとカバーできるエリアは広がり、かつかなりの頻度で撮影することができます。
 
 土肥: Google Earthが頻繁に更新されるといったイメージですか?
 
 中村: はい。
 
 土肥: なるほど。でも、それをどのような形で使うことができるのでしょうか?
 
 中村: 昨日、今日の画像を比較することができますよね。…

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