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<トラック販売>昨年度4%増…新装備や燃費改善進む
国内のトラック(貨物車)販売が好調だ。消費増税の反動減で、2014年度は自動車全体の販売台数が前期比でマイナスになるなか、トラックはプラスを維持した。公共工事の増加などで、需要が底堅かったためだ。日野自動車、いすゞ自動車などトラック各社は、燃費が良い車や自動ブレーキなどを相次いで投入している。
14年度の乗用車も含めた国内の全自動車販売台数は529万台で、前期比6.9%減だった。14年4月の消費増税による反動減が想定以上に長引き、年度末まで回復しなかった。一方、小型と中型、大型トラックの販売台数は計41万台で、同4.0%増えた。
個人使用の割合が高い乗用車の売り上げは、個人消費の動向に左右される。一方、大部分が業務で使われるトラックは企業業績に連動しやすい。このため、06年度の54万台がリーマン・ショックの影響で激減し、09年度は27万台にとどまった。その後は東日本大震災の復興需要などで緩やかに回復してきた。14年度は円安効果などで企業業績はおおむね堅調。20年の東京五輪に向けたインフラ整備などで公共事業が増えていることもあり、台数を伸ばした。
ただ、15年度は勢いが鈍りそうだ。日本自動車工業会は「経済対策の公共工事が徐々に少なくなるため」として、中大型トラックの販売台数を前期比4.3%減と見込む。
トラック各社は乗用車と同様、燃費の良さを競っている。燃費向上ではハイブリッド車(HV)や、排気量を下げるターボ車などを投入。シェア1位のいすゞ自動車は10日、中小型トラック「エルフハイブリッド」をモデルチェンジし、HV機能の改善などで燃費を約1割改善させた。
各社は安全技術の開発も急ぐ。国土交通省は14年11月以降に発売される新型車から、総重量が22トンを超えるトラックなどで自動ブレーキ装着を義務化した。シェア2位の日野自動車は14年に発売した「日野プロフィア」(25トン)などで自動ブレーキを標準装備。車線をはみ出したり、運転手の目が閉じたままだったりすると警報が鳴る装置もつけた。同社は義務化されない車種にも自動ブレーキを付けている。
トラックは重いので、乗用車よりも燃料を多く使いがちだ。重くて高速走行が多いため、事故を起こすと被害が大きくなる傾向にもある。安全技術も燃費向上も開発が加速しそうだ。【山口知】