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<北陸新幹線>人の流れ激変 「JR8割、航空2割」予想も
北陸新幹線長野−金沢間が14日開業し、東京から北陸への時間が大幅に短縮された。基本計画決定から43年を経て実現した東京から金沢までの直通ルートの開通。北陸の各都市は地域の活性化に期待が膨らむ。総工費約1兆7800億円をかけた新しい動脈は、人の流れを大きく変えることが予想され、地域間や鉄道と空路の競争に変化をもたらしている。
14日、JR金沢駅で行われた東京行き「かがやき」の一番列車の出発式。谷本正憲・石川県知事はあいさつの中で「この日に至るまで多くの人の尽力をいただいた。県民挙げて支援いただいたたまものだ。県内くまなく開業効果を押し広げていきたい」と力を込めた。一番列車に乗り、東京駅に到着した富山市の日詰和子さん(75)は「一日千秋の思いで新幹線に乗るのを待ち望んでいた。快適でした」と声を弾ませた。
東京から金沢へは、東京駅から上越新幹線を利用し、越後湯沢駅で在来線特急「はくたか」に乗り換えるのが一般的だった。このルートの所要時間は最速で3時間51分。14日の開業で東京−金沢間は最速2時間28分となり、1時間23分も短縮された。東京−富山間も1時間以上短縮され、2時間8分で結ばれた。東京−金沢間の料金は普通車指定席で1万4120円だ。
日本政策投資銀行は、首都圏からの観光客が増加し、石川県で年間124億円、富山県で同88億円の経済波及効果があると試算する。富山県の石井隆一知事は「北陸全体にとって100年に1度のビッグチャンス」と期待を示す。
一方、上越新幹線は北陸新幹線に乗客を奪われる格好となる。新潟市など沿線自治体で構成する「上越新幹線活性化同盟会」によると、上越新幹線と、長野−金沢間が開業する前の北陸新幹線との乗客数の比率は60対40だった。金沢延伸後は45対55に比率が逆転する見通しだ。
14日のダイヤ改正で上越新幹線東京−新潟間の「とき」は1日1往復、東京−越後湯沢間の「たにがわ」は7往復の減便となった。新潟市政策調整課の井崎規之課長(52)は「上越新幹線の運行本数が、さらに減るのではという危機感はある」と、今後も乗客が減る場合の影響を懸念。「観光などで利用客を増やしたい」という。
関西の自治体や経済界も、北陸と首都圏が時間的に近づくことへの危機感がある。関西と北陸は歴史的に結びつきが強く、大阪から金沢までは特急「サンダーバード」を利用すれば2時間半程度で到着できる。…