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[注目トピックス 日本株]ケネディクス Research Memo(3):厳しい業界環境の中で受託資産残高を拡大、中計は1年前倒しで達成
*16:59JST ケネディクス Research Memo(3):厳しい業界環境の中で受託資産残高を拡大、中計は1年前倒しで達成
■沿革
ケネディクス<4321>は1995年に、米国不動産会社ケネディ・ウィルソン・インクの日本における不動産事業の拠点として設立された(旧商号はケネディ・ウィルソン・ジャパン株式会社)。その後、データセンタービル投資への不動産ノンリコースローンのアレンジや、大手生命保険会社との不動産ファンド組成を通じて、アセットマネジメント業務を開始するなど、日本における不動産証券化ビジネスの勃興を機会と捉え、不動産ファンドビジネスに本格参入した。
不良債権処理や減損会計の導入等による財務リストラの進展や、長引く低金利時代における代替投資としての投資需要の拡大を背景として、不動産投資ファンド市場の成長とともに、同社の業績も順調に拡大した。2002年4月に大阪証券取引所ナスダックジャパン市場(現東京証券取引所JASDAQ市場)に上場すると、2003年12月に東京証券取引所市場第2部へ上場、2004年12月には東京証券取引所市場第1部へ指定替えとなった。
2005年5月にはケネディクス株式会社へ商号変更。また、2005年5月には三井物産<8031>と中央三井信託銀行との共同事業で国内初の物流施設特化型J-REITとなる日本ロジスティクスファンド投資法人<8967>を、同年7月にはケネディクス不動産投資顧問(株)が運用するケネディクス・オフィス投資法人<8972>を相次いで上場させた。
2008年のリーマンショックに伴う金融引き締め及び不動産市況の悪化により、資産圧縮や投資の凍結等を余儀なくされた時期もあったが、2006年に0.5兆円に到達した受託資産残高は、2010年に1兆円、2013年には1.2兆円を突破するなど、厳しい業界環境の中で残存者利益の享受も重なって順調に拡大している。
同社は、2015年12月期を最終年度とする中期経営計画を1年前倒しで達成したことから、新たに3ヶ年の中期経営計画を発表した。受託資産残高の拡大により、安定収益の成長と資本効率の向上を目指す内容となっており、新たな成長フェーズに入ったとみられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
《FA》