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VAIO Phone発表で日本通信の株価が急落
日本通信は3月12日、Android搭載スマートフォン「VAIO Phone」を発表した。3月20日から出荷する。
VAIO Phoneのサイズは5インチ、LTEに対応し、最新版のAndroid 5.0(Lollipop)を搭載している。端末単体の価格は5万1000円と、SIMフリースマホとしてはやや高めだが、24回分割払いにした場合の月額料金プランはは2980円(端末分割代金+音声通話+高速データ通信 1Gバイト)または3980円(端末分割代金+音声通話+高速データ通信無制限)と、安価に設定されている。
音声通話とデータ通信に対応した専用のmicro SIM「VAIO Phone 専用SIM」を提供するが、他社のSIMカードを挿しても利用できる。
「日本のSIMフリースマホ市場は、海外メーカー製の低価格モデルと、国内メーカー製の高価格モデルに二分しており、真ん中がすっぽり抜けている。VAIO PhoneはSIMフリースマホ市場の『ど真ん中』を狙った」と日本通信の福田尚久副社長は胸を張るが、発表会が終わった14時頃から日本通信の株価が急落。前日終値は605円だったが、発表会が始まる13時半には634円まで上がり、その後540円まで売られて終値は前日比7.6%減の559円となった。この日の東証値下がり率ランキング、出来高ランキング共に上位である。
これほど市場が反応したVAIO Phoneとは、いったいどんなスマホなのか。
●VAIOはデザインのみ、極めてシンプルなAndroid端末
今回の製品は「VAIO Phone」という名称ではあるが、VAIOでは製造を行っておらず、デザインのみを担当している。
デザインについてVAIO執行役員の花里隆志氏は「黒基調のシンプルなデザイン。表面の光沢と、側面のマット仕上げのコントラストが特徴。マット仕上げの側面は、握りやすさを重視したソフトタッチ塗装にしている」と紹介した。確かに実機を見ると、本体は凹凸が少なく、ガラスっぽい光沢の黒い背面に銀色のVAIOロゴが控えめに光る、シンプルなデザインとなっている。
デザインがこれほど限定的なのは、ゼロから起こしたものではなく、ベースとなっている海外メーカー製の端末があるからだ。5インチディスプレイ(720×1280ピクセル)、1.2インチGHzクアッドコアのCPU、内蔵メモリ16Gバイト(RAM 2Gバイト)、バッテリーは2500mAhというスペックは、他社のSIMフリースマホと比較しても特に目立ったところはなく、ミドルレンジといえる。…