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ハゲの双子――宇宙と地球、1年後の違いは NASA実験

ハゲの双子――宇宙と地球、1年後の違いは NASA実験

http://mainichi.jp/graph/2015/03/29/20150329k0000m040063000c/image/001.jpg
国際宇宙ステーションに1年間滞在する兄スコット・ケリー氏(右)。左が地球で実験に参加する弟マーク氏=NASA提供

 見た目そっくり、遺伝情報も同じ双子の1人が宇宙、もう1人が地球で1年過ごしたら、2人にどんな違いが出てくるか??。
米航空宇宙局(NASA)は28日(日本時間)、宇宙と地球に分かれて暮らす一卵性双生児の宇宙飛行士を比べる史上初の実験を始めた。

 被験者は、3回の飛行経験がある米国人宇宙飛行士のスコット・ケリー氏(51)と、
スペースシャトル「エンデバー」の船長を務めた兄マーク・ケリー氏(51)。
 唯一の双子の宇宙飛行士で、顔もうり二つ。スコット氏が28日未明、ロシアのソユーズ宇宙船で打ち上げられ、
国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。

 スコット氏は今年1月の記者会見で、「(微小重力の影響で身長が伸び)地球帰還直後は兄をちょっとだけ見下ろすことができる」と笑いを誘った。
ISS滞在は通常半年以下で、1年の長期滞在と双子実験は、将来の月や火星探査なども視野に入れている。その絶好の被験者がケリー兄弟だった。

 ISS内は、地球より重力が小さい微小重力状態で、宇宙放射線の影響も大きい。NASAによると、2人を対象に実施する研究は10テーマ。
宇宙滞在が、視力や心臓、筋肉、判断能力などにどのような影響を与えるかや、食事の違いが腸内細菌に与える影響、インフルエンザワクチンの効果などを比較する。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の大島博・主幹研究員(宇宙医学)によると、NASAは今回の1年滞在を機に、
宇宙飛行士らの遺伝子を網羅的に調べる研究に本格的に着手する。
 大島さんは「微小重力では骨が減るが、減りやすい人とそうでない人がいる。遺伝子レベルで違いが分かれば、火星探査の際に個別の予防策を取りやすくなる」と話す。

http://mainichi.jp/select/news/20150329k0000m040063000c.html

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