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京都市、代執行で空き家解体へ 所有者連絡つかず

京都市、代執行で空き家解体へ 所有者連絡つかず

京都市は27日、倒壊の恐れがあり所有者に連絡がつかない上京区の空き家を、建築基準法に基づき行政代執行で解体すると公告した。4月27日までに所有者が解体しない場合は、市が解体する方針で、行政代執行による空き家の解体は市内では初めてとなる。
 公告された建物は、築年月不明の木造平屋建てで、延べ床面積67平方メートルの住宅兼工場。市空き家対策課によると、屋根が崩れ、柱が傾き倒壊の危険性がある。倒壊すれば周囲の民家の壁などを破損する恐れもあるという。市は2007年10月に状況を把握したが、所有者を特定できず、対策を取れずにいた。
 市は昨年4月、空き家の活用と適正管理のための条例を施行。戸籍や税情報などから所有者を特定できたが、依然として連絡がつかない状況が続いている。このため市は、所有者に対して行う「指導」や「勧告」、「命令」の手続きをとらず、代執行を視野に公告に踏み切った。
 同課によると、市内で倒壊の恐れがあるなどの「著しい管理不全状態」の空き家は、現在約180件。このうち、100件は所有者と連絡がつき、指導や勧告などを実施し、残り80件は所有者を調査中という。また、条例施行後、すでに約200件の管理不全状態の空き家の所有者が、市の指導に従い窓ガラスの補修や解体などで改善しているという。

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