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学長の「スマホやめるか」発言、真の問題点は
(写真:jaraku / PIXTA)
「スマホやめるか、大学やめるか」――。信州大学の学長が入学式で語った言葉が、ネットを中心に波紋を呼んでいる。問題になっているのは、信州大学の山沢清人学長が2015年度入学式の「学長あいさつ」で語った、以下の部分だ。
「スマホ依存症は知性、個性、独創性にとって毒以外の何物でもありません。スマホの『見慣れた世界』にいると、脳の取り込み情報は低下し、時間が速く過ぎ去ってしまいます。『スマホやめますか、それとも信大生やめますか』。スイッチを切って本を読みましょう。友達と話をしましょう。そして、自分で考えることを習慣づけましょう」
■対立軸に置くことはおかしい
この記事は週刊『夏野総研』とのコラボレーションでお届けします
この件について夏野氏は、「『スマホやめるか……』という部分が大きく取り沙汰されているが、学長が本心から言いたかったのは、自分の頭で考える時間も設けようよ、という部分であるはず。『切り取られた部分が強調されて炎上』というネット特有の事態を気にする必要はない」と話した。
一方で、「スマホをすることと、友人と語ること、自分の頭で考えることなどを対立軸に置くということには違和感がある」と指摘する。
歴史をさかのぼると、新しいテクノロジーが登場する際、必ずその技術に否定的な見方を示す権力者層が存在したことがわかる。テレビが出てきた際には「一億総白痴化」、ゲーム機が普及してきたら「ゲーム脳」、携帯電話の普及に対しては「携帯依存症」…といった具合に、人の発達などに多大なる悪影響を及ぼすという声がいつも出てきた。だが、夏野氏に言わせれば、「実際にそのようなことが起こ
続きは東洋経済オンラインにて