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新日鐵住金、平均結晶粒径を2μm以下に微細化したステンレス鋼の量産を開始
新日鐵住金は12月3日、量産化可能なステンレス鋼「SUS304」としては世界最小クラスの超微細結晶粒を有する「SUS304 H-SR3(H-SR3)」を新たに開発したことを発表した。
精密加工用途に使用される鋼板には、板厚精度、反りや波打ちのない平坦形状、および加工後に反りやねじれなどの変形を生じないことが求められているが、同社では平坦度矯正と残留応力低減によって精密加工用途に最適化したステンレス鋼板を提供することで、エッチング用途やメタルマスクなどのニーズに対応してきた。しかし、近年の携帯型電子デバイスの小型化や高密度実装化により、加工精度に対する要求は高まってきており、そうした課題に対応する必要性が生じていた。
今回開発されたH-SR3は、「独自の成分設計」と「冷間圧延と熱処理の制御」によって平均結晶粒径を一般的なSUS304の1/10以下となる2μm以下まで微細化することに成功したもの。エッチング加工やレーザー加工などの精密加工分野で使用される板厚0.1mm前後の極薄ばね用ステンレス鋼板として提供することで、従来品に比べ精密加工性を向上させることが可能となり、電子機器の小型化や高密度実装化に対応することができるようになるとしている。
左が従来材(一般的なSUS304)の結晶粒。右が今回開発された材料(H-SR3)の結晶粒。比較してみると、粒径が微細であることがわかる
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HN:
上原健二
性別:
非公開
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