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気象庁、緊急地震速報のシステムを改修
気象庁は8月11日の夕方より、緊急地震速報の精度を向上させることを発表した。これにより2011年3月11日の東日本大震災以降増加した誤報を低減できるようになるという。
一般向け緊急地震速報は、推定最大震度5以上で発表されるが、東日本大震災以降、日本では周辺海域を含め地震活動が活発化、これにより例えば、震度5と震度0の地震がほぼ同時刻に発生する事象などが生じており、これまでの緊急地震速報のシステムではそれらを1つの地震として処理してしまっていたため、震度5ではなく、より大きな地震として判断してしまい、広域に大地震の可能性があるとする緊急地震速報(警報)を出し、結果的にそれが誤報につながっていた。
今回の改修は、そうした同時多発的な地震に対し、警報の対象とならない小規模地震を計算の対象から外すようソフトウェアを改修することで、2つ以上の地震を結びつける頻度を減らし、精度の改善を図ろうというもの。
緊急地震速報の改善の例。2011年4月12日8時8分の千葉県東方沖の地震(震度5弱)の例では、ほぼ同時に福島県浜通りでも地震(震度0)が発生、これを同一の地震と判定し、地震の規模を大きく推測した(震源地は福島県浜通りと推測)結果、広域に警報が出された
2011年3月16日以降8月1日までに適切に発表することができなかった警報は38例(適切に発表された警報は22回、停電や通信回線の途絶のため適切に発表できなかった警報は10回、同時発生した地震は28回)あり、そのうち2つの地震データを1つの地震と誤認識した28例のうち、約半数にあたる13例について改善が図れることを確認したという。なお、3月11日から3月15日まで適切に発表できなかった事例については、3月16日に実施した改修により改善が図られているという。
2011年3月16日以降の緊急地震速報(警報)の発表状況。評価に使用している観測した震度については、速報値を使用しているため、後日、修正する場合があることに注意
今回の改修で改善が図れる事例。番号の色が紫色の場合は今回の改修で不適切な警報が発表されなくなる事例、水色の場合は今回の改修で警報が概ね適切に発表される事例