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LG、ポーランドに液晶ディスプレイの生産設備を設立
LG.Philips LCD、LG電子、LG Innotek、LG Chem(以下、LG)は、ポーランドに液晶ディスプレイ(LCD)の大型生産設備「LG ポーランド LCDクラスタ」(以下、ポーランドクラスタ)を設立したと発表した。LGによると、欧州は「世界最大のLCDモジュールおよびLCDテレビ市場である」という。
ポーランドクラスタは、2005年9月にポーランド政府と投資契約を結んで以来、4億ユーロ(約653億970万円/1円=163.2742ユーロ)を投資して設立された。面積は47万坪(1,553,719.01平方メートル)。これはLGにとって、韓国の坡州(135万坪)や中国の南京(62坪)に続く広さの設備となる。
こうした広い敷地で、LG電子のLCDテレビやLG Philips LCDのLCDモジュールの組み立てライン、LG Chemの偏光板、LG Innotekをはじめとした3社のインバータやパワーモジュールなど、LCD部品の生産ラインが稼働する。
このようにポーランドクラスタでは、LCD生産工程の後半となるLCDモジュールの生産や組み立てなどの工程を担当する。一方、LCDパネルなどのコアとなる部品の生産は韓国内で行うなどして、各拠点(各クラスタ)ごとに役割を分担する予定。こうした役割分担により、コアとなる技術の海外流出を防ぎつつも、グローバルな競争力の向上を図っていく。
LGでは、ポーランドにLCDの大型生産設備を設立する最大の理由として、2007年の世界のLCDテレビの市場規模が7,200万台と予想される中、欧州がこの37%にあたる2,700万台を占めるほどの世界最大のLCDモジュールおよびLCDテレビ市場であることを挙げている。
また、ポーランドに生産設備があれば、韓国や中国で作ったものを輸入するよりも物流に掛かる費用は大幅に削減できるほか、市場ニーズへのより素早い対応も可能となる。さらに、すでに同地域に工場を設立済みの競合他社との争いにおいても、欧州での生産設備の設立は不可欠だったといえる。
欧州の家電メーカとの競争のため、ポーランドクラスタ内には年間30万台を生産できる両開きの冷蔵庫工場も設置されている。さらに2007年末にはエアコンの生産ラインも導入する予定だという。
LGが掲げている2007年のフラットパネルテレビの販売目標は全世界で1,000万台、欧州だけで400万台である。そのため大型生産設備の設立だけでなく、ディーラーともパートナーシップを結んで市場を拡大していきたいという。欧州における家電競争が、いっそう激しくなることが予想される。