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ペットを飼う人は要注意! 留守番のストレスから抗うつ剤の処方例が急増(英)
1日中1人ぼっちで留守番するストレスから、抗うつ剤を処方されるペットが急増中であることが判明した。
イギリスで飼われている犬のおよそ80パーセントが行動性の問題で悩まされており、その多くが誰もいない家に何時間も取り残されることと関連しているようだ。飼い主との長時間離れていることは、活動過多、強迫性行動、不安神経症といった症状につながると獣医は警告する。
こうした問題をうけて専門家は、人々がペットの犬や猫たちに人間の抗うつ剤を与えたり、獣医から動物用の薬剤を処方してもらっていることに懸念を示している。ウィンチェスター大学で動物の福祉と倫理を教えるアンドリュー・ナイト教授は、「動物病院では犬や猫などのペットの問題行動の件数が膨大な数に上っています」と話す。
「優しく接したり、おやつを与えたりと、最善を尽くしていますが、攻撃的だったり、やたらと怖がったり、手に負えなかったりする動物たちをいつも見ています。ストレスを受けた動物を薬で落ち着かせるのではなく、愛情を注ぎ、関心を向けてあげるべきでしょう。そのときになって初めて、本当に動物に優しい国と言えるようになるはずです」
クロミプラミン、セレギリン、リコンサイルなど、英国の市場には動物用の抗うつ剤がいくつか出回っているが、どれもプロザックという製品名で発売されている人間の抗うつ剤フルオキセチンと同じような作用を示す。
ピープルズ・ディスペンサリー・フォー・シック・アニマルズが最近実施した調査によれば、犬の飼い主の4分の1が、平日は5時間以上彼らを家の中に置き去りにしており、散歩に連れて行ってもらえない犬が250,000匹もいる。これは深刻な問題行動を引き起こす要因になりうる。
ナイト教授は、犬には愛情と関心が必要だと注意を促す。「犬には毎日の散歩が大切なのです。飼い主が仕事に行っている間、家で孤独を強いられ、何もすることのない子がたくさんいます」
こうした状況を鑑みると、関心を向けてもらうために、吠えたり、家具を破壊したりする犬が増えても不思議ではないそうだ。ペットのいる家庭にはこうした状況が蔓延しており、目立ちはしないが重大な動物の福祉問題となっているという。
英国小動物獣医協会では、薬の処方は獣医の診断を受けてからと、注意を喚起している。
カラパイアブログ「カラパイア」では、地球上に存在するもの、地球外に存在するかもしれないものの生態を、「みんな みんな 生きているんだ ともだちなんだ」目線で観察している。この世の森羅万象、全てがネイチャーのなすがままに、運命で定められた自然淘汰のその日まで、毎日どこかで繰り広げられている、人間を含めたいろんな生物の所業、地球上に起きていること、宇宙で起きていることなどを、動画や画像、ニュースやネタを通して紹介している。