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巳之助 父、師の三津五郎さん語り涙「もっと教えてもらいたかった」

巳之助 父、師の三津五郎さん語り涙「もっと教えてもらいたかった」

21日にすい臓がんのため急逝した歌舞伎俳優の坂東三津五郎(ばんどう・みつごろう)さんの長男、巳之助(25)が23日、東京・歌舞伎座で会見に臨んだ。

【写真】83年、挙式で鏡開きをする坂東八十助と寿ひずる

 巳之助は「二月大歌舞伎」の昼の部に出演後、報道陣の取材に応じた。「昔からオンオフのある人だった。オンなれば弟子として、オフになれば子として接していた」という巳之助。「ここ数日間、父の残してくれたものの大きさを痛感している。周りの方々のお力を借りながら、父の残してくれたものを守っていけたらなと思う。もっとたくさんのことを教えてもらいたかった。少しずつでも僕自身で身につけていかないといけない」とかみ締めた。

 師匠としては「厳しくもありましたけど、具体的なダメ出しをしてくれる人。役者でありながら、どこか学者気質な人もでもあったので、ダメ出しも具体的でわかりやすかった。感情が高ぶることは一切なかったので、言うことは的確でわかりやすかったですね。師匠としてこれ以上のことはなかった」。

 一方、父としての三津五郎さんについては「変なお父さんでしたね。面白い人だったし、くだらないこともたくさん言っていて、楽しい人だった」と笑顔。「常に役者でしたけど、守田寿(本名)は我々しか知らないし、我々の心に残しておきたい」とも話した。涙を拭う姿も見られたが、時折、笑顔も見せ、気丈にふるまった。歌舞伎座にはテレビカメラ15台、約100人の報道陣が詰めかけた。

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