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小学校の校長「卒業」 夢の「ロックカフェ」
60歳の開業
福田裕治さん 66歳 ライブカフェ経営
- 経営するライブカフェでバンドメンバーとの演奏を楽しむ福田裕治さん(中央)(2月6日、岐阜県関市で)=杉本昌大撮影
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50本のエレキギターが壁を飾り、一角をバンド演奏できるステージが占める。岐阜県関市西神野の「ロックンロールカフェ」。
2008年、同県美濃市立小学校の校長だった福田裕治さん(66)が、60歳で定年退職したのを機に、自宅の隣に建てた。店内は約30平方メートルで、ライブハウスとして35人の客を収容できる。
「仲間と楽しく演奏できる場をつくりたい」。教師時代から思い描いていた夢を実現させた。
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ア・ハード・デイズ・ナイト、プリーズ・プリーズ・ミー――。「何てカッコいいんだろう」。高校1年生だった1965年、ラジオから流れるビートルズの曲に衝撃を受けた。毎日の昼食代から50円ずつ貯金して、友人から2000円でエレキギターを買った。
ロックをBGMに、絵画について学び、東京の美術大学に進学。卒業後は教職の道を選び、小学校に赴任した。家庭科で教科書に載っていないピザを作ったり、音楽ではアニメの主題歌をバンド演奏させたりと、型にはまらない授業をしてきたという。「何で自分が校長になれたのかな。子どもたちを楽しませたことが認められた、ということにしておきましょうか」と笑う。
教員生活の傍ら、同僚らとバンドを組み、夏休みには校長室でギター教室も開催。「音楽が、働く原動力になっていた」と振り返った。
◇ ◇
念願かなって演奏できる店をオープンしたものの、当初は「自分たちが楽しめればいい。経営は二の次」くらいの気持ちだった。ところが、予想に反し、アットホームな店の「心地よさ」が口コミで広がり、出演したいという申し込みは次々と舞い込む。
北海道から沖縄まで全国各地から訪れる人たちが、バンド演奏だけでなく、ハープや三味線演奏を繰り広げ、マジックショーが開かれることも。「すてきな人たちと巡り合えると思うとワクワクする」と充実した毎日を送っている。
福田さんは「こだわりのコーヒー」といった飲み物を客に出す一方、家族や友人らと組んだバンドで、青春時代を彩ったビートルズやオールディーズのナンバーを演奏する。レパートリーは50曲以上。
「人生を楽しんでいる姿は魅力的ですよね」。長女でキーボード担当の愛さん(37)は、エレキギターをかき鳴らす父の背中を笑顔で見つめた。(中部支社編集センター 沢村宜樹)
趣味に生きがい 団塊世代
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1947~49年に生まれた「団塊の世代」への2012年の内閣府調査では、生きがいを感じるのは「趣味に熱中している時」が最も多く、47.7%に上った(複数回答)。
また、インターネットリサーチ会社「ネットエイジア」は08年、ネットを通じて、50~79歳の男女500人を対象に、音楽鑑賞に関する調査を実施。複数回答式で「自分にとって音楽とは」と聞いたところ、「気分をリフレッシュしてくれる」(70.8%)が最多。好きな歌手・アーティストでは、男性ではビートルズを挙げた人が最も多く、次いでサザンオールスターズ、美空ひばりだったという。
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