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大きな一歩を刻んだ宇佐美は、新たな進化を見せるか
文=高村美砂
3月27日に行われたキリンチャレンジカップ2015 日本代表対チュニジア代表戦。この一戦に後半、72分からピッチに立ったFW宇佐美貴史はその喜びをプレーで表現するかのように実に伸び伸びと、ピッチを駆けた。自身にとっては2年4カ月ぶりとなる日本代表選出──。その間、様々な経験を積み、自信を積み上げてきたのみならず、ガンバ大阪でも『エース』と呼ばれるにふさわしい結果を残してきたからだろう。代表選出にあたっては当時と今との自身の『違い』を見せつけること、そのためには「明確な爪痕を残したい」と話していたが、まさに、その自信と覚悟を確かに感じた20分間だった。
「素直に、楽しかったです。前回、呼ばれた時から2年4カ月くらいかかりましたが、試合を戦ってみてやっぱり楽しかったし、動けばパスが出てくるとか、いいイメージでプレーできることも多かった。僕自身にもゴールを決めるチャンスがあったので、あそこで結果を出せれば良かったですけど。今日に関しては、自分だけが試合に関われていないとか、そういう感じはなかったし、主軸選手たちとかかわりながらプレーできたという意味では良かったと思う」
試合直後にそう話した宇佐美は日本代表初キャップという新たな経験を積み上げ、再びガンバ大阪での戦いに身を投じることになる。その最初の試合の相手は、彼が高校2年生でトップチームに昇格した2009年にG大阪を率いていた西野朗氏が監督を務める名古屋グランパスだ。
宇佐美がバイエルン・ミュンヘンへの期限付き移籍を決断する11年の夏までともに仕事をし、最終的には「思い切って勝負してこい」と背中を押してくれた西野氏は、彼にとって「プロの世界の厳しさ、楽しさを最初に教えてくれた監督」。その恩返しにと、昨年のJ1リーグでも「成長した姿をピッチで示せれば」とホーム&アウェイ戦の両方で先発のピッチに立ったが、いずれもゴールは決めることができず、8月に戦った万博でのホーム戦ではそれまでの5連勝の勢いを止められる完封負けを喫した悔しい記憶もある。それだけに──、いや、どの試合でも常に「チームを勝利に導くゴールを」と欲している宇佐美のこと。名古屋戦でもどん欲に結果を求めたパフォーマンスを示してくれるはず。
しかも名古屋には、宇佐美と同様に日本代表メンバーに選出されているFW川又堅碁、FW永井謙佑が在籍。先に書いたチュニジア戦では、宇佐美がベンチスタートだったのに対し、彼ら2人は揃って先発出場を果たしていたが、口には出さずとも、日本代表でもポジションを争うことになる彼らに対する対抗心は間違いなくある。…