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“打者・大谷”の評価急上昇 米スカウトも二刀流認めた「あのスイングは無視できない」
日本ハムの“二刀流”大谷翔平投手(20)が1日のロッテ戦(QVCマリン)の2回に今季1号本塁打をセンターバックスクリーンに突き刺した。130メートルの長弾道となったこの一撃に、ネット裏で視察していた米大リーグ関係者は驚嘆。その打撃フォームが、メジャー強打者に迫りつつあると指摘すると同時に、これまでは“投手”としてだけみてきた20歳の打撃を再評価。将来的に有力視される米移籍の際には、二刀流選手として獲得する可能性を明かしたのだ。 (片岡将)
その瞬間、QVCマリンのスタンドがどよめきに包まれた。0-0の2回無死。相手の先発左腕・藤岡の真ん中高め直球をフルスイング。完璧にとらえた打球は中堅バックスクリーン左に「ドゴッ」という鈍い音とともに突き刺さった。
まさに脅威の130メートル弾。「うまく打てました。ボール球は振らずに打てるものだけを見極められた。際どいのもありましたが、自信を持って見逃せた」と自画自賛。いつもは辛口評価の栗山監督も「他の打者よりも準備(の時間)が少ない分、バットの軌道を確認したり、工夫している」と感心の体で称賛した。
どよめきが止まらないスタンドの中で、口をあんぐりと開けていたのはネット裏の大リーグ関係者たちだ。あるナ・リーグ球団スカウトは「打撃フォームがメジャーの強打者に近づいてきている。他の打者と違って足をあまり上げず、体の反動を極力使わずに打つ形になっている」とため息をつくのだ。
メジャーの猛者たちは、爆発的なスイングを腕力ではなく腹筋、背筋などの体幹筋で生み出す。日本人打者のように足のステップによる反動を利用せず、強い体幹からの回転で振り切る。そのスイングに、大谷が迫りつつあるというのだ。
契機となったのは昨年11月の日米野球だ。大谷は侍ジャパンの一員として参戦。投手として2試合に登板したが、強打者たちとの対戦で脳裏に焼き付けたのが「スイングスピードの速さと、それを支える体の強さ」。1月の夕刊フジインタビューに登場した際「反動が少なくて無駄な動きがない。学ばないといけないし、学べると思います」と熱く語っていたが、有言実行した。
このオフからのウエートトレーニングでは、日によって腹筋と背筋を分けて鍛え、体の各部位のバランスも意識しつつ汗を流している。チーム内では最後までトレーニングルームにこもるのが日課となっているほどだ。
投手としての練習もこなしながら取り組んでいる打撃では、千葉・鎌ケ谷と札幌の球団施設で夜まで打ち込みを続け、スイング量を確保。遠征先で球団施設が使えない場合は、宿舎近くのジムで一般客に混じって汗を流すこともある。その甲斐あって「昨年と感覚的にはちょっと違う」と手応えを感じている。
そんな努力がメジャースカウトの目を“打者”に向けさせたようだ。これまでの彼らは、あくまで“投手”として評価し、二刀流は一笑に付していた。が、前出スカウトは「打者としても日本でトップクラスの才能を発揮し始めている。これまでは投手としてしか見てこなかったが、二刀流での獲得を考える球団が出てくることもあり得ない話ではない。あのスイングは無視できない」。
20歳の努力が、メジャーに“二刀流”を認めさせた。