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「研究の結果、宿題はムダ」NYの公立小学校が宿題を廃止に
ニューヨークの公立小学校「PS116」が、研究の結果「従来の宿題はムダ」と結論付け、算数や作文の宿題の廃止を決定した。これに対し反対している親もいる。
「宿題のマイナス効果が明らかに」
2月、「PS116」のジェーン・スー校長から保護者あてに「今後は従来のような宿題を出さない」という趣旨の手紙が届いた。
手紙には「近年、宿題の効果が話題となっており、宿題のマイナス効果が明らかになってきました」と記され、以下のような宿題の弊害が挙げられている。
子どものフラストレーション
子どもの疲労
他の活動をする時間がない
家族と過ごす時間が減る
学ぶことへの興味を失う
スー校長は特に最期の「学ぶことへの興味を失う」ことが非常に残念だと語っている。
また、宿題に関する研究は様々あるが、宿題が学業に直接影響を及ぼすという研究結果はないとも述べている。
そして、学校で独自に1年以上かけてこうした効果を分析した結果、幼稚園に入る前から5年生までの子どもには、自分のペースで本を読んだり遊んだりといった「教養や社会的情緒的成長」を助ける教育が必要と判断した。
その結果、算数ドリルや作文といった宿題を今後は出さないことにしたという。
日本では軌道修正されている「ゆとり」
日本のゆとり教育でも同じようなことを言っていたような……。日本では弊害などが取りざたされ、実質軌道修正が図られている「ゆとり」だが、このニューヨークの学校では今「ゆとり」を取り入れようとしているようだ。
ただし、同校長は子どもがテレビを見る時間やゲームをする時間は限度を設けるよう勧めている。
親からは反対の声も
一方、保護者のほうは「子どもが十分学べなくなる」「記憶力のいい今が学ぶ時期」と反対の声が多い。
転校させるという親や、参考書を買い与えて独自で宿題をさせるという親もいる。「宿題なし=勉強しない」と恐れる親心はどの国でも同じようだ。
学校側によると、この「宿題の変更」については保護者を含めたリーダシップ会議で承認されているという。
PTAでは「小2で20分が妥当」
ちなみにアメリカのPTAでは勉強時間について、小学2年生までは1日最高でも20分、3~6年生では最高1時間が妥当だとしている。
しかしアメリカの教育機関の統計では9歳(おおむね3~4年生)の生徒の6割が、平日、宿題をするのに多くて2時間かかっているという。
社会的な成長を促す活動を家族と一緒に
スー校長は手紙の中で「これは宿題の形式を変えるということ」とし、別の”宿題”を課すのだと言っている。
「研究により認められた教養や社会的情緒的な成長を促すための活動に、家族と子どもが一緒に参加する機会を持ってもらいたいのです」
是非はともかくとして、こうしたことを意識、議論するのはいいことかもしれない。