Ｇ渡辺氏のハラの内 監督続投の可能性示唆も…後任候補不在に嘆き

　

　２年契約の最終年となる今季に臨む巨人・原辰徳監督（５６）に、心強いエールが飛び出した。渡辺恒雄球団最高顧問（８８）＝読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆＝が２３日、来季続投の可能性を示唆した。

　この日、財界人による巨人の応援組織「燦燦会」恒例の総会が、都内で開催された。冒頭のあいさつで、渡辺最高顧問は「応援を燦燦と浴びてがんばるつもりでおります。最後まであきらめずに…、なんて口が滑りまして」と話し、会場の笑いを誘ったが、オープン戦で１２球団中１１位という結果に疑念を抱いているわけではない。

　昨季のリーグ３連覇を支えた原監督の打順のやりくり手腕を持ち上げると「彼ももう１２年目ですよ。１１年で７回優勝して３回日本一になってるんですよね」と実績を高く評価。さらに監督人事にも踏み込み、契約は今季限りと観測する一部報道に「誰もこれで終わったなんて言ってない、関係者は」と反論した。

　「原君、１３年目に入るかもしらん。１４年目にいくかもしらん。勝ち続ければそうなるんですよ。また勝ち続けることを僕は信じておりますから」。続投を熱望するテイかと思いきや「適当な後任も目の前にはいないわけだから、そういうことになってもしようがないですね」とポロリ。ここで「まあ原君、がんばってくれよ」と後ろに控えていた本人に訴えかけたが、指揮官は苦笑いで応じるしかなかった。

　今オフの監督人事については、昨年オフに白石球団オーナーが「もちろん続投もあるかもしれないし、“ポスト原”を決めなきゃいけないということにもなるかもしれない」と言及。球団ＯＢの松井秀喜氏（４０）が「“ポスト原”の有力候補であるのは間違いない」との見解を示していた。ただ松井氏は今季から米大リーグ時代に所属したヤンキースのＧＭ特別アドバイザーに就任。巨人監督就任への影響を指摘する声もある。

　そんなこともあってか、渡辺最高顧問は「他にいない、人材は。なかなかいない」と後任候補不足を嘆きつつ「突じょ出てくるものかもしれません、人材は」と含みを持たせることも忘れなかった。　（笹森倫）2015/3/25 16:56 更新