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ドイツ旅客機、墜落のナゾ 昨年のエアアジア機と同型 耐用年数の問題か
再び旅客機が落ちた。フランス南東部のアルプス山中に墜落したルフトハンザドイツ航空系の格安航空会社(LCC)「ジャーマンウイングス」のエアバスA320。乗客乗員計150人が搭乗し、外務省は25日、搭乗者名簿に日本人の男性で60代の永田敏さんと40代の佐藤淳一さんの名前が含まれていると発表した。墜落した原因について現時点でテロとの関連性はないとされるが、不可解な点は少なくない。問題のない安全な飛行ルートでなぜ悲劇は起きたのか。
永田さんと佐藤さんは、いずれもドイツ・デュッセルドルフ在住。佐藤さんは、三菱系機械商社「西華産業」(東京、東証1部)の社員で、同社によると、42歳で北海道出身。同社の欧州現地法人に勤務しているという。安倍晋三首相は25日、「邦人2人の名前が搭乗者リストにあり、現在、安否を確認中だ」と述べ、情報収集に全力で取り組んでいると表明した。
スペイン・バルセロナ発デュッセルドルフ行きエアバスA320が消息を絶ったのは、24日午前(日本時間夜)。ジャーマンウイングスによると、墜落機は午前10時1分(同24日午後6時1分)、デュッセルドルフに向け離陸、10時45分には約1万1500メートルの高度に達した。
しかし、間もなく急降下が始まり8分程度降下、10時53分にレーダーから姿を消した。墜落現場はフランス南東部のアルプス山中で、機体は原型を留めず粉々の状態で発見された。
同機には乳児2人を含む乗客144人と操縦士2人、客室乗務員4人の計150人が搭乗。搭乗者名簿によると、日本人男性2人のほか、ドイツ人67人、スペイン人45人、トルコ国籍の乗客もいたとみられる。現在、600人態勢で捜索が続くが、オランド仏大統領は生存者がいないとの見方を示している。
一体何が原因だったのか。飛行ルートに問題はなかったという。
航空ジャーナリストの青木謙知(よしとも)氏は「事故現場は2000メートルの山岳地帯。気流というものは山岳付近では乱れる。日本では1960年代に、富士山に近いところで空中分解した例もあった。ただ、旅客機は通常、気流が安定する上空1万メートル付近を飛行するので山岳地帯だからといって、このルートが危険視されていたというわけではない」と解説する。
機体のA320は昨年末、インドネシア沖で落ちたエアアジア機と同型だった。日本では全日空などが同型機を持ち、20機程度が飛んでいる。
青木氏は「機体のA320は、そもそも事故率が低いことで知られている。ハイテク機の先駆者で、初めて実用化された技術も多い。自動化が進みすぎたために事故が起こったという見方はあたらない」とみる。
ただ、今回墜落した機体は運行から24年がたっていた。「ルフトハンザがもともと使い、途中からジャーマンウイングスに移ってきた格好だ。旅客機は20年を過ぎると交換部品や整備項目が増え、維持費がかかるようになる」(青木氏)というから耐用年数の問題があった可能性はある。
ジャーマンウイングスとエアアジアはともにLCCという共通点があるが、「LCCはコストと安全性の問題が以前から言われており、乗る側は大丈夫だと信用するしかない。今回の事故で、しっかりと整備が行われていたか、事故調査委員会の調べが待たれる」と青木氏は話す。
いまのところ、独仏米ともテロに関連する情報はないとし、機内が急に減圧するなど機体に何らかのトラブルが発生したとの見方でいる。飛行状況を記録したブラックボックスを発見した仏当局は「原因究明を速やかに進めたい」と分析を急ぐ意向を示している。2015/3/25 16:56 更新