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【試乗記】テスラ MODEL S のトルク特性は、日本の氷状路面を掴むには有り余り過ぎる!?:今井優杏
テスラで雪道を走る。
え、本当?って思った。心配は色々ある。かねてより真しやかに囁かれる「EVは寒冷地に弱い」伝説なんて、その最たるものだと思う。
しかし、テスラモーターズジャパンが手ぐすね引いて「どうぞどうぞ乗って下さい」というからには、その辺きっちり抜かりないのだろう。こっちも勇んで軽井沢駅に降り立つに決まっている。
しかしですよ。トンネルを抜けても、そこには雪のゆの字もなかったのだ。あるのは路肩に押しやられた、いつ降ったやら分からないくらいに小さく黒く固まった元・雪であっただろう物体だけ。
今年はあっけないくらいに冬が短かった。三寒四温とは言うけれど、日によっては2月だってそこそこ春みたいに柔らかな風が吹いていた様に思う。と思えばいきなり寒風に頬殴られたりもして、なんなのこれは、と冬物と春ものを代わりばんこに節操なく羽織る日々だ。
軽井沢での試乗会はまさにその三寒四温の”温”にあたる日で、悲しい位に乾いたグレーのアスファルト路面を、まるでこんこんと沸く泉のように豊かなモデルSのトルクに心癒されながら、私達は往生際悪く雪を求めて走り始めたのである。
テスラ モデルSは、アメリカ・カリフォルニア州の通称シリコンバレーに本社を構えるベンチャー企業だ。今やITの聖地として世界中の有能なエンジニアを、まるでクジラがプランクトンを捕食するがごとくガボガボと飲み込んでいる。全米一理想的な気温と言われる彼の地は年間300日が晴れ。乾燥している為、朝晩の寒暖差は激しいが、その分湿気に弱いITモノの製作にはそりゃドンピシャで適しているという訳だ。もちろん精密機器オバケのようなEVだって、例に漏れない。
となると、我々のように高温多湿の豪雪地帯という、世界的にも類を見ない珍気候エリア在住人種には不安が多い。
そんな我々に朗報があったとすれば、モデルSのリチウムイオンバッテリーがすべてパナソニック製だということ。あらゆる意味で守備範囲と完成度の高い信頼の日本製なのだ。しかも既にラップトップパソコンなんかで汎用性のあるものだと聞けば、自分が作った訳でもないのに誇らしい気分になるのは何故。
そして実際、日本よりも緯度の高いノルウェーが、事実かなりのEV補助金があるという理由があるにせよ本国アメリカに次いで二番目のマーケットとなっているのだから、北緯50度線を軽く超える激烈なる寒冷地での審美眼に、結果的に叶っているとも言えるのではないだろうか。…