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ノーベル賞の前哨戦「ガードナー賞」大隅教授と坂口教授が受賞

 ノーベル賞の前哨戦「ガードナー賞」大隅教授と坂口教授が受賞

 

  医学の分野で世界的な発見や貢献をした研究者に贈られるガードナー国際賞に、東京工業大学の大隅良典栄誉教授(70歳)と、大阪大学の坂口志文教授(64歳)が選ばれた。カナダのガードナー財団が25日発表した。

 

 
  ガードナー国際賞は、ノーベル賞の前哨戦とも言われ、歴代受賞者の多くがノーベル生理学・医学賞を受賞。日本人では、iPS細胞を開発した山中伸弥・京都大学教授ら9人が過去に受賞している。

 

 
  大隅教授は分子細胞生物学を専門とし、細胞自身が持っている不要なたんぱく質を分解するための「オートファジー」という仕組みについて分子レベルで解明した。オートファジーは細胞のがん化の抑制にも関わっていると考えられている。

 

  
  坂口教授は、免疫系が自身の正常な細胞や組織に対して過剰に攻撃を加える自己免疫疾患を抑制する「制御性T細胞」を発し、がんなどの治療に応用されている。

 

  
  大隅教授は「27年間、酵母を用いて研究に取り組んできましたが、基礎的な研究が契機となり、医療にまでつながる成果が生まれつつあることを大変嬉しく思います」と喜びを語った。また坂口教授は「人への貢献、特にがんや難治疾患の治療にこの研究を活かすことが重要と改めて認識しています」とコメントしている。

 

 同賞を主催するカナダのガードナー財団では、賞金としてそれぞれ10万カナダドル(約950万円)を贈るとしている。今年10月にはカナダで授賞式が行われる。

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