広島東洋カープ、グッズ”買いたたき”で勧告–増税分を上乗せしないよう要請

　公正取引委員会(以下、公取委)は26日、プロ野球の広島東洋カープが2014年4月の消費税率引き上げの際に、グッズの納入業者に対して増税分を価格に上乗せしないよう要請したとして、「買いたたき」の規定に違反する行為で再発防止を求める勧告を行った。
　
　広島東洋カープは、2014年2月1日から2015年1月31日までのシーズンに販売するグッズの販売価格(消費税分を含む)を、増税後の2014年4月以後も同額とすることを決定。グッズの納入業者約100社に対して、仕入価格に増税分を上乗せしないよう要請したという。
　
　同社は公取委の調査を受け、グッズの仕入れ価格を増税分を上乗せした価格に改めるとともに、これまでの差額分を業者に支払った。
　
　公取委は同社に対し、今後は消費税の転嫁を拒むことのないよう、役員および従業員に勧告内容について周知徹底すること、消費税転嫁対策特別措置法の研修を行うなど社内体制の整備を行うことなどを求めている。