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<平均年齢若い議会>神奈川・逗子47歳 タブレット駆使
若い議員が多いほど政策条例の制定に積極的で議会が活性化していることが、毎日新聞の全国調査で明確になった。平均年齢が低い議会のトップ10は神奈川県逗子市議会の47.4歳を筆頭に、11自治体のうち8自治体が首都圏に集中。逆に高い議会のトップ10はすべて町村議会で、人口減の著しい北海道や四国の自治体が並んだ。
神奈川・三浦半島の北西に位置し、マリンリゾートで有名な逗子市は最近、若手市議らの主導で実現した「ペーパーレス議会」で注目を浴びた。
「配信漏れはありませんか?」「それでは採決します」
議場に「配信」という耳慣れない言葉が飛び交う。議員はインターネットに接続するタブレット端末を携行、電子データで配信される資料を読んで質疑に臨む。平井竜一市長(48)ら市幹部もタブレット持参だ。
市議会は2012年末に試験運用を始め、慎重だった市も手間が省けると追随。13年末から本格運用が始まった。導入後、議会資料のコピー枚数は半減し、行政資料も年間20万枚を削減できたという。推進役の一人、菊池俊一市議(45)は「資料のやりとりに費やしたエネルギーが不要となり、本質的な議論ができるようになった」と効用を説く。
市の人口は約5万8000人、議員定数は18。1年前に選挙があり、最年長が64歳、最年少は34歳で、30代3人▽40代9人▽50代5人▽60代1人。女性も6人で3割を超える。
同市は1980年代に米軍池子住宅建設の是非を巡って大揺れとなり、市長リコール騒動も起きた。議員が若い背景について、古参の市職員は「池子の経緯もあって、多様な意見に耳を傾け、若手や女性が当選しやすい政治意識が醸成されたのでは」と話す。
もう一つ同市を最近有名にしたのが、海水浴場の規制条例だ。いわゆる「海の家のクラブ化」などに伴う治安悪化に対応して昨年、砂浜での飲酒禁止▽午後6時半営業終了−−など全国一厳しい規制を設けた。議論の先陣を切ったのはやはり菊池氏ら市議だった。規制で利用者は半減したが市は「安全快適なファミリービーチ」の看板を守り抜く姿勢だ。
とはいえ市の人口に65歳以上が占める高齢化率は3割を超え、他の地方都市と同様、人口減や高齢化に直面している。「タブレットの利便性を防災や福祉、子育て支援にも生かそう」と若い市議たちは検討を重ねている。【因幡健悦】