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「歌舞伎」と「京劇」が競演、日中友好の懸け橋に
日中関係の改善がなかなか進まないと言われる中、中国の北京で、日中の伝統芸能を通じて交流を深める催しが開かれました。
中国・北京にある京劇の劇場で、今週、初めてとなる試みが実現しました。中国の伝統芸能「京劇」と日本の「歌舞伎」が、同じ舞台で「競演」を果たしたのです。
尾上菊之助さんによる「春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」。この演目は、菊之助さんにとって特別な意味があります。日中平和友好条約が結ばれた翌年の1979年、日本から初めての文化使節団として訪中した祖父・尾上梅幸さんが、北京で披露した演目なのです。
「今回、日中友好の大事な舞台で鏡獅子を踊らせていただくのは本当にありがたいこと。祖父にも感謝したいと思います」(歌舞伎役者 尾上菊之助さん)
公演の実現にあたっては苦労もありました。女形から獅子に変身し花道から登場するのが見せ場の一つですが、劇場の構造から花道を作れず、後ろからの登場に変更しました。さらに、京劇が終了してからわずか15分間の休憩中に、歌舞伎のセットへ転換しなければなりませんでした。
「歌舞伎座とかでもこういう転換はやるんですが、人数が違います。俳優さんもやってる大道具さんが現地の方に多いらしくて、大体こういうことをしればいいんだろうなと飲み込みが早くてとても助かりました」(狂言作者 竹柴潤一さん)
ほとんどの京劇の役者にとって、初めて間近で見る歌舞伎。
「菊之助さんの演技はすばらしいです。身振り手振りが大変勉強になりました」(京劇の女優 朱虹さん)
獅子が長いたてがみを振り回すクライマックスでは、大きな拍手と歓声が上がりました。
「手を携えてカーテンコールをしたときには非常に感動しましたし、日中友好の懸け橋がまた一つ生まれつつあるのでは」(歌舞伎役者 尾上菊之助さん)
「歌舞伎も京劇も両方すばらしかったわ」(観客)
「歌舞伎の『動』から『静』への変化が京劇と違って日本らしいと思います」(観客)
戦後70年を迎え、改めて課題が浮かび上がる日中関係。しかし、公演を終えた舞台裏には、言葉を超えて感動を共有する日中の役者たちの姿がありました。(04日17:06)