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ミラノ裁判所・被告人発砲事件。「金属探知機」のない入り口から侵入か。

 ミラノ裁判所・被告人発砲事件。「金属探知機」のない入り口から侵入か。

 イタリア・ミラノの裁判所で9日午前11時ごろ、銃を隠し持って出廷していた被告人が裁判官や弁護士に向けて発砲。4名の死者が出た。ある入り口の金属探知機を数か月前に撤去していたことを知っての犯行か。
 
 法廷で被告人が突然銃を発砲という常識では考えられない事件が起きたのは、イタリア・ミラノの裁判所。4名が死亡したほか、重軽傷を負った者が次々と病院へ搬送された。レンツィ首相はこの事件を受け、ミラノで来月にも「ミラノ国際博覧会(EXPO Milano 2015)」が開催されることから、警備体制の一層の強化を各方面に命じたと発表している。
 
 英メディア『dailymail.co.uk』が伝えているところによれば、銃を発砲したのは「詐欺破産罪」に問われていたクラウディオ・ジャルディエッロ(57)という被告人の男。銃所有のライセンスを持ち、犯行には登録されていた自身の銃を使用している。「私の人生を破滅に追い込む奴らを許さない」などと言いながら、ロレンツォ・アルベルト・クラリス・アッピアーニ弁護士(37)、共犯者として起訴されていたジョルジオ・エルバ被告、続いて別の階のオフィスにいるフェルナンド・チャンピ裁判官を射殺した。
 
 同被告が放った銃弾は合計13発。もう1人の共犯者とされる被告、傍聴席にいた被告の元同僚や会計士なども銃を向けられ重傷を負い、病院に搬送された。裁判所内にいた数百人が建物から避難したがパニックと化し、法廷で証言台に立った1名も心臓発作で死亡している。それと同時にジャルディエッロ被告はバイクで逃走。監視カメラに映っていたナンバープレートの情報により、24kmほど離れたヴィメルカーテで逮捕された。
 
 法廷に入る際のセキュリティチェックの甘さが指摘されているが、被告人が通常使用する入り口は金属探知機ほかのチェックが厳しく、これを逃れるためにジャルディエッロ被告は偽の身分証明書を用意し、弁護士や裁判所職員専用の入り口から裁判所に侵入したもよう。こちらに設置されていた金属探知機は数か月前に撤去されており、これを知った上での犯行であった可能性がある。
 
 かつて同被告に雇われたことがあるというヴァレリオ・マラニエッロ弁護士は、『AFP通信』の取材に「アグレッシブな性格だが人々が自分を罠にハメようとしているといった妄想が強く、アドバイスに耳を貸すタイプではなかった」などと語っている。
 
 ※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
 (TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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