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小竹貝塚の出土品公開 県埋蔵文化財センター
◆縄文男性の復顔像も
北陸新幹線建設に伴う発掘調査で、富山市呉羽地区の小竹(おだけ)貝塚から出土した約6000年前の縄文時代前期の人骨91体が、国立科学博物館から県埋蔵文化財センター(富山市茶屋町)に返還された。出土した頭蓋骨をもとに作られた青年男性の「復顔像」や人骨の一部などが、11日から同センターで常設展示され、一般公開される。
小竹貝塚では、県文化振興財団が2009~10年度に本格的な発掘調査を行い、多数の人骨が出土。その後、国立科学博物館と共同で整理・分析した結果、少なくとも91体の人骨があることが判明した。縄文時代前期の人骨出土数としては国内最多とされている。
同センターで公開されるのは、出土した人骨のほか、副葬品、土器など約60点。当時の縄文人の生活ぶりなどがうかがえる。
展示の目玉となる復顔像は、国立科学博物館の坂上和弘研究主幹が監修し、同貝塚で出土した頭蓋骨をもとに復元された。樹脂製で頭頂部から顎の先までの長さは約20センチ。彫りが深く、ほお骨が張り、顎の先が細いのが特徴だという。ほぼ全身がそろった人骨の頭蓋骨から復元されており、骨盤の形状や歯の摩耗状態から20歳代男性とみられる。
坂上研究主幹は「縄文人の復顔像としては最も古い時代のものだと思う。解剖学など科学的根拠にできるだけもとづいて制作した」と説明している。
復顔像のもとになった青年男性の全身骨格も展示されている。身長は157・3センチと推定され、縄文時代としては平均的な身長だったとされる。
同センターによると、現在、海岸線から約4キロ離れた場所にある小竹貝塚は、縄文時代は海の近くだった。集落で暮らしていた人々は、水辺で貝を採ったり、食用の木の実を集めたりしていたという。出土状況をもとに、人々の生活を再現した復元図や、当時の人々の生活をしのばせる石器や土器、耳飾りも展示される。
同センターは入館無料。開館は午前9時~午後5時。金曜休館だが、5月1日は開館する。問い合わせは同センター(076・434・2814)へ。