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特急発煙 電圧制御装置の異常か

 特急発煙 電圧制御装置の異常か

 北海道と本州を結ぶ青函トンネル(約54キロ・メートル)で3日、走行中の函館発新青森行き特急「スーパー白鳥34号」(6両編成)の車両から発煙したトラブルで、JR北海道は4日、車両のモーターの回転速度に合わせて電圧などを制御する装置に何らかの異常が起き、発煙した可能性が高いとの見方を示した。同社は車両を現場から北海道函館市の函館運輸所に移動させ、午後から国土交通省北海道運輸局の立ち会いの下、詳しく原因を調べる。

  発表によると、5号車床下にある配線3本のゴムの被膜が焦げ、煙が発生した。配線の近くには、モーターの回転速度に合わせて電圧や周波数を制御する装置がある。この装置に異常が起きた結果、配線に過剰な電気が送られて高熱になり、発煙した可能性が高いとみている。

  3日の発車前に行った簡易な車両検査や過去の定期検査では、モーターや制御装置に異常はなかったとしている。また、過去に同型車両の制御装置の異常で配線の被膜が焦げたこともなかったという。

  一方、同社は、車掌が緊急停車の約30分前から車内での異臭に気づいていたことを明らかにした。車掌はその後、車両の外で火花が出たことに気づき、3日午後5時15分頃、非常ブレーキをかけて車両を停止させた。

  整備担当社員が現場で車両を調べた結果、配線の被膜が焦げていた。トンネルに入る前から被膜が焦げていた可能性があるという。地上に避難した乗客124人のうち女性2人が体調不良を訴えたが、既に回復したという。

  同社は、火災事故ではなく車両故障による発煙トラブルと判断。車両は現場に停車させていたが、国交省から移動許可が出たことから、4日午前4時50分頃、いったん青森県外ヶ浜町の新中小国(しんなかおぐに)信号場に移動させ、同省東北運輸局職員が調査した。車両はその後、詳しく調べるために北海道に引き返し、同11時25分頃、函館運輸所に入った。青函トンネルを含む津軽海峡線は4日朝、上下線で運転が再開された。

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