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異臭、やがて床下から火花…ケーブルカーで避難
3日午後5時15分頃、北海道と本州を結ぶ青函トンネル(長さ53・85キロ・メートル)内で、走行中の函館発新青森行き特急「スーパー白鳥34号」(6両編成)の車両の床下から、火花が出ているのを車掌が見つけ、列車を緊急停車させた。
運転士が約15分後に消し止め、乗客約120人はトンネル内を歩いて避難した。70代と50代の女性2人が体調不良を訴え、病院に救急搬送された。
JR北海道によると、乗客の避難を伴うトラブルは、青函トンネルが1988年に開業して以来初めて。同社の西野史尚(ふみひさ)副社長らは4日未明、札幌市の本社で記者会見を開き、「大変申し訳ありませんでした」と謝罪した。
同社によると、緊急停止したのは、青森県外ヶ浜町の旧竜飛海底駅から南に1キロほどのトンネル内。先頭車両から2両目の5号車で異臭がすることに車掌が気づき、窓の外を見たところ、車両の床下付近から火花が出ているのを確認し、非常ブレーキをかけた。連絡を受けた運転士が、煙が上がっているのを見つけ、消火器で消し止めた。
乗客は最後尾の1号車に全員移動し、午後5時35分頃から列車から降り、地下にある旧竜飛海底駅まで徒歩で避難し、午後7時35分頃からケーブルカーなどで地上に移動したという。
同社によると、煙が出た車両は2002年に製造された。運行前に点検を行った際は、異常がなかったとしている。トラブル後の調査で、モーターに電気を送る配線を覆っている膜が焦げていたことから、同社は、配線に電流が流れすぎたのが原因とみて、詳しく調べている。
同社によると、列車には乗客124人、乗員5人の計129人が乗り、3日午後4時前に函館を出発していた。