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雑賀衆で町おこし 29日祭り
◇榎木孝明さん監修 「信長と対決」武者行列と野外劇連動
戦国時代の鉄砲集団「雑賀(さいか)衆」をテーマにした祭りが29日、和歌山市中心部で開かれる。11回目となる今回は、映画「天と地と」などで知られる俳優榎木孝明さんが初めて参加し、武者行列と野外劇を監修する。榎木さんは「雑賀衆を全国区にする手助けをしたい」と意気込んでいる。(矢沢慎一)
雑賀衆を率いたとされる武将・雑賀孫市を地域活性化の核にしようと取り組む市民グループ「孫市の会」が企画した「孫市まつり」。29日午前10時半~午後4時、同市の本願寺鷺森別院などで開かれる。
メインイベントの一つの野外劇「信長を一番恐れさせた男 戦国最強のガンマン 雑賀孫市参上」は正午から上演される。孫市率いる雑賀衆3000人が、攻め込んできた10万人の信長軍を打ち破るというストーリー。甲冑(かっちゅう)姿の出演者は、市中心部の約2・5キロをパレードしてから劇の舞台に参集する流れだ。
榎木さんの参加は、演出を担当する旧知の映画監督から誘われたのがきっかけ。数々の大作で演じてきた榎木さんは「時代劇の再生」をライフワークにしているといい、「雑賀衆が活躍する時代物を通じて街づくりにも一役買えれば」と監修を快諾した。
榎木さんは、武者行列と野外劇を連動させ、臨場感を出す工夫を随所にこらしたという。武者行列では、孫市が出発地点の和歌山城で出陣の雄たけびをあげ、道中の和歌山市駅前では伝令から信長軍の進軍状況を聞き取る。終着点の鷺森別院で野外劇に舞台が移り、孫市と信長が直接対決するクライマックスへと向かう。火縄銃の演武もある活劇の結末は……。
榎木さんは2月24日、和歌山市を訪れ、和歌山城などで出演者に演技指導した。榎木さんは「雄たけびは腹の底から声を出す。命がけで合戦に臨むという姿勢をもっと出して」「歩く時は重心を落とし、重厚なイメージを演出して」と助言し、自ら手本を披露していた。
榎木さんは「住民の息の長い取り組みに敬意を表している。雑賀衆を全国にPRする後押しができれば」と語り、自身も行列に参加する「孫市の会」の森下幸生会長は「榎木さんの声は本物の武将のように感じた。少しでも榎木さんに近づけるよう練習を積みたい」と話していた。
雨天決行。問い合わせは同会事務局(073・423・3136)。
◆雑賀孫市
戦国時代、紀の川下流域(現在の和歌山市)の自治組織から鉄砲集団に転じた「雑賀衆」の頭領と伝えられるが、実像は不明な点が多い。「石山合戦」(1570~80年)で石山本願寺側に付き、織田信長を撃ち破った故事がある。司馬遼太郎の小説「尻啖(くら)え孫市」のモデルになった。