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キーワードは「幼稚園」 プログラミング教育の先駆者が語る、2020年型教育のあり方〈dot.〉

 キーワードは「幼稚園」 プログラミング教育の先駆者が語る、2020年型教育のあり方〈dot.〉

 2020年は、東京オリンピックが開催されるだけでなく、高齢者(65歳以上)人口が30%を超えると予測され、経済から社会構造までさまざまな変化が起こるともいわれている。さらに同じ年、教育でも大きな改革が行われようとしているのをご存じだろうか。
 
  昨年11月、下村博文文科相は、中央教育審議会に次期学習指導要領(20年度改訂予定)の検討を諮問。答申は16年度の予定だが、アクティブラーニング(能動的な学び)が随所に盛り込まれるという。リーダーシップやコミュニケーション能力の向上を図るのが目的だ。しかし、アクティブラーニングといわれても、教育の最前線に立つ教員はもちろん、保護者、そして子ども自身も「何をすればいいのかわからない」と感じてしまうかもしれない。
 
  そのような疑問に対するひとつの提案となりそうなのが、4月1日に日本科学未来館(東京)で開催されたイベント「未来の学び×CREATIVE LEARNING」。ベネッセが、グループ創業60周年を迎え、前述の次期学習指導要領や新時代の教育のあり方を見据えたワークショップとトークセッションを主催した。
 
  第1部では、18人の小学生が参加するワークショップを実施。約1分30秒の動画「ボクらのプロモーションビデオ」を制作した。天井に固定したプロジェクターで床をキャンバスにし、子どもたちが床に寝そべりながら体を使って表現したものを天井カメラで撮影。それをコマ撮りアニメのようにつなげていく。子どもたちは、カメラの映像を見ながら、イメージと異なる部分を周囲の仲間と話しながら少しずつ修正し、自分たちのイメージにあう作品を仕上げた。
 
  状況を客観視しながら修正を加えていく活動は「メタ認知」の力の育成につながり、かつプログラミング思考を育てる狙いがあるという。写真や映像、ダンスなど、各分野のプロフェッショナルによる力添えがあるとはいえ、動画の演出・出演を主体的に行うのは小学生たち。教える、教えられるという枠組みの中で制作するのではなく、子どもが自ら考え、そしてコミュニケーションを図りながら1つの作品をつくり上げることを狙ったものだ。
 
  18人の小学生はそれぞれ個性的で、何も言われなくてもアイデアを提案する子がいれば、なかなか口を開かず、進行役のスタッフにマイクを向けられてようやく話し始める子も。しかし、時間が経つごとに打ち解けた雰囲気となり、チームごとでどのような動画にするかの議論が始まると、意見を言いづらそうにしている子に仕切り上手な子が手助けしてあげる、といった場面も見られた。…

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