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東大の外国人向けコース、辞退7割は「不思議」なの?
[写真]外国人向けコースの「滑り止め」問題が話題になった東京大学。写真は2015年度の卒業式(Natsuki Sakai/アフロ)
外国人など対象に英語で授業
PEAKは、初等・中等教育(日本では小・中・高校の教育)を日本語以外で履修した者を対象にした、英語で授業を行うコースです。前期(1、2年生)は「国際教養コース」に属し、後期(3、4年生)は「国際日本研究コース」と「国際環境学コース」に分かれます。募集は「若干名」となっていますが、後期の2コースで各15人、計30人を想定。入学時期は秋入学が一般的な外国に合わせて、毎年10月となっています。
選抜は書類と面接によるAO方式で行われます。これまでの受験・合格・入学状況をみると、初年度の12年度は238人の受験に対して38人が合格し、7割に当たる27人が入学しました。13年度は199人の受験に対して49人に合格を出しましたが、実際に入学したのは23人と半数以下。そして14年度は262人の受験に対して61人を合格させたものの、入学者は20人にとどまりました。入学辞退者の多くは英オックスフォード大学など国外の大学に流れたとみられます。こうした数値の上からは、確かに東大が「滑り止め」扱いされたと言えなくもありません。
ところで、東大教養学部はなぜPEAKを設置しているのでしょう。今年3月まで総長を務めた濱田純一氏は、5年間の総長在任中に「タフな東大生」を育てることを目標に掲げ、その一環として外国人留学生などを増やして日本人学生と日常的に国際交流を行う「グローバル・キャンパスの形成」を実現しようとしました。学部自治が根強く残る中、それに応えたのが教養学部のPEAKだったわけです。
では、なぜ濱田前総長が国際化を推進しようとしたかというと、世界のトップクラス大学間における研究・教育の国際競争の激化と、東大の国際化の遅れです。
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