＜参院＞統一選で気もそぞろ？ 予算案成立見え、休戦状態

　

　参院予算委員会は２７日、経済・財政などをテーマに集中審議を開いた。統一地方選が２６日に始まったことで、来夏の参院選での改選組を中心に地元の選挙を抱える議員は気もそぞろ。安全保障関連法案などの重要法案の審議は統一選後となる見通しで、与野党の攻防は熱を失いつつある。２０１５年度予算案は４月１１日に自然成立を控えているため、与党は９日にも予算案を成立させることを視野に国会運営を進めている。
　
　　「必要があるとき以外は地元に張り付く。予算委員じゃなくてよかったよ」。民主党の参院議員は冗談交じりに「臨戦態勢」を強調した。与党国対幹部も「統一選を考慮して国会運営を進めていく」と語るなど、国会審議は事実上「休戦状態」に入りつつある。
　
　　与党は４月１２日の知事選投開票日までの予算成立が決まったことで、審議を急ぐ必要性はなくなり、参院予算委の審議はやじの応酬もなく淡々と進んでいる。
　
　　民主党など野党は下村博文文部科学相に加え、ＮＨＫの籾井勝人会長にも批判の矛先を向けたが、土壇場で野党間の足並みが乱れるなど攻め手を欠く。焦点は早くも採決日程に移っている。【水脇友輔】