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インフレに備えて基礎から学ぶ投資信託「デフレからインフレへ」

 インフレに備えて基礎から学ぶ投資信託「デフレからインフレへ」

 

 ■最近2年間の経済状況
 
  最近2年間の物価と為替は、物価は上昇、為替は円安の方向に動きました。2014年4月以降は、消費税増税の景況もあり前年比で高い伸びを示しています。一般的に経済指標等では、消費税分を除いた実質の物価上昇で判断しますが、消費者の財布から出ていく金額は消費税も含んでいます。ここでは、消費税も含んだ前月比で検討しました。
 
  2012年6月(+0.4%)から物価上昇が始まっています。原油価格の下落等により物価の伸び率は緩やかになってきていますが、「デフレからインフレへ」の流れは継続しています。そこで、「デフレ」と「インフレ」の意味についての再確認とそれぞれの経済状況で恩恵を受ける人、負担になる人についてご説明します。
 
 ■デフレとは
 
  継続的に物やサービスの値段が下がっていく状況を「デフレ」といいます。価格下落の要因としては、景気の悪化により値段を下げる場合と、景気に関係なく新興国等から「安い商品」が輸入されることで物価が下がる(輸入デフレ)などがあります。
  デフレの時は、今月より来月、今年よりも来年とデフレが継続していれは、金利ゼロのタンス預金でも、お金の価値(商品を買える量)は増加します。例えば、物価が前年より年率で1%下がると、現金100万円は、1年後に100万円÷0.99=約101万円分の価値になります。その次の年も1%物価が下がれば2年後は、約102万円の価値になり、お金の価値が年々増していきます。既に現金や預貯金を保有し、それを取り崩しながら生活をしている人は、デフレの状況下ではお金の価値が上がる分、現金や預貯金の目減りが緩やかになる恩恵があります。
  逆に、住宅ローンを組んで購入した人にとっては、「住宅ローン残高 > 住宅価格」といった住宅価格の下落(資産デフレ)になる恐れがあります。また、物やサービスの値段が下れば、前年と同じ量を販売しても会社の収益は減少していきます。それは、給与を減少させる要因になります。これから資産形成をしていく人には、デフレは好ましくない状況だと言えます。
 
 ■インフレとは
 
  インフレは、継続的に物やサービスの価格が上昇していく状況をいいます。物価が上がる要因は、大きく2つあります。
  1つが、多くの人がその商品を欲しがり、生産が間に合わない状況で起こる。需要(ディマンド)が引っ張って(プル)物価を上げていく「ディマンドプル・インフレ」です。…

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