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富士フイルム、米国のiPS細胞の開発・製造会社を買収
[東京 30日 ロイター] – 富士フイルムホールディングス<4901.T>は30日、iPS細胞の開発・製造を手掛ける米セルラー・ダイナミクス(CDI)<ICEL.O>を、株式公開買い付け(TOB)により買収すると発表した。成長の柱と位置付けている医療分野を強化する。
1株当たり16.5ドルで、買い付け総額は3億0700万ドル(約370億円)。手元資金を充当するため、資金調達は想定していない。買い付け期間は、合意した3月30日(米国時間)の翌日から5営業日以内に開始され、開始後20営業日で終了する。買収後、CDI社は、連結子会社となる。
富士フイルムの古森重隆会長兼最高経営責任者(CEO)は会見で「ヘルスケア分野は中長期的な成長の柱であり、積極的に事業を拡大している」と述べた。
買収により、富士フイルムはまず、iPS細胞を使った創薬支援事業に参入する。現在、動物試験などを行っている工程でヒトiPS細胞由来の細胞を使うことによって、開発期間の短縮やコスト削減、開発の確率向上につながることが見込める。
CDI社は、2004年に設立され、13年7月にナスダックに上場したバイオベンチャー。古森会長は「高品質なiPSを安定的に製造する技術が特徴」と評価している。
売上高は2014年度で1670万ドル(約20億円)。
*情報を更新し、写真を追加します。
(清水律子)
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