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「ネットで広まる奇病」モルゲロンズ病
ビデオで広まるなんかみたいな話ですが、あのジョニ・ミッチェルが今月倒れて意識不明で病院に運ばれ、モルゲロンズ病が再びスポットライトを浴びていますよ。
モルゲロンズ病は、痒みに襲われ、かくと病斑からナノファイバーみたいな色とりどりの繊維が出てくるという謎の奇病。
それが原因で倒れたかどうかはわからないのですが、ミッチェルは前からこの「ゆっくりと前触れもなく身体を蝕む病」に悩まされていました。
医学界「ネットで広まる妄想」
このモルゲロンズ病、医学界では単なる「ネットのミーム」と片づけられています。集団妄想の専門家Robert E. Bartholomewが2006年LAタイムズに語ったように、「オンラインで人から人に感染する」集団妄想というわけですね。
2008年にワシントンタイムズが特集したモルゲロンズ病の識者座談会でも、テキサス大学皮膚科学教授Jeffrey Meffert博士は、伝播を加速したのはネットとデジタル社会であり、この病気は「高速インターネットがあるところにだけ存在する」病だと言い切ってます。ウイルスではなく、単に誤信がバイラル感染で広まってるだけだと。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が2012年にまとめた調査報告でも「心身症」という結論。CDC広報に話を伺ってみたら、この論文発表以降モルゲロン病の追跡調査は行っていない、とのことでした。
モルゲロンズ病を訴える人はみな寄生虫妄想(DOP: delusions of parasitosis)や体内侵入妄想であり、病気は患者本人の頭の中にしかないーーこれが米政府の公式見解なのです。
赤い円の中はモルジェロンズ患者の最密集ゾーン。ばっちりシリコンバレーと重なる。(c)CDC調査論文患者「妄想なんかじゃない」
「モルゲロンズ」というのは2002年にペンシルバニア州の生物学者のMary Leitaoさんが、2歳の息子の皮膚病の診断に納得がいかなくて、「1600年代にあった病気のMorgellonsと症状が似てる」とブログで紹介したのが最初です。似た症状に悩む国内外の人たちから問い合わせが殺到したため、Leitaoさんは研究促進のためモルゲロンズ研究財団(Morgellons Research Foundation)(後に閉鎖)を設立し、啓蒙活動を始めました。
症状を訴える人が増えたのもこの辺りからです。まあ、それもあって、「ネットで病名が与えられて広まった妄想」っていう話になってるんですけどね。…