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カリフォルニア州で建設中の大規模な海水淡水化プラント、電力で淡水を作ることの是非
taraiok 曰く、
米カルフォルニア州などの西部地域などで大規模な干ばつが発生している。カルフォルニア大学の試算によれば、干ばつによる被害は2014年で15億ドルの農業損失につながったという。そんな中、サンディエゴ・カールスバッドに海水を淡水化して利用する淡水化プラントが建設されているそうだ(The New York Times、MIT Technology Review、Livescience、NBC News、Slashdot)。
この淡水化プラントは建築費用10億ドルと西半球では最大のもので、1日で最大5000万ガロン(190,000立方メートル)の淡水製造能力を持ち、地域需要の7%を満たすことができる。今年の11月にテストが行えるよう建築が進められているという。
運営会社の代表であるMark Weston氏によれば、カールスバッドの淡水化プラント建築は難しい判断だったという。淡水化技術は非常にコストパフォーマンスが悪いものだった。また農地へ水を運ぶための複雑な搬送システムも必要となる。しかし、10年間の技術進歩で脱塩に必要なエネルギーは半分になっており、現在は十分に手頃な値段に落ち着いてきているという(それでも、現在の北カリフォルニアからの淡水輸入価格のほぼ倍の価格になる)。
ただ、評論家などからは批判的な意見も根強い。同プラントは逆浸透膜を使用したものだが、このシステムは水を濾過するときに大量の電力を必要とする。同プラントでは1立方メートルの海水を脱塩するのに2.8kWの電力を必要とするという。このことが、干ばつの原因となったとされる温室効果ガスの増加を促すことに懸念を持っているようだ。