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ハイレゾ配信普及へ課題 試される「音を作る力」
ソニーが今月発売した高音質なハイレゾリューション(ハイレゾ)音源に対応したメモリーカードがネット上で話題になった。メモリーを替えて「耳で聞いて本当に違いが分かるのか」などと議論が沸騰した。こうした製品が話題になる背景には音楽業界を取り巻く環境の大きな変化がある。
ハイブリンクスはハイレゾ音源を高品質で再現し、パッケージもこだわったUSBを販売する
世界2位の規模がある日本の音楽市場は2013年に約17%縮小し、世界全体の統計がマイナスになる要因になった。一方、欧米ではストリーミング配信が急成長し、14年は前年比54%増の勢いだ。その影響で「iTunes(アイチューンズ)」などのダウンロード配信ビジネスは既に減少傾向にあり、構造変化が始まっている。
こうした中、業界が注目するのが「ハイレゾオーディオ」だ。これまでのCDは音源をデジタル化する際に音の周波数をカットしたり情報量を抑えたりと、どうしても再現性に限界があった。しかしハイレゾ音源は高性能なオーディオ機器やスピーカー、ヘッドホンで聞けばより再現性が高まる。業界には高性能・高単価なオーディオ機器を売りやすくなるとの期待が高まっている。
かつての音響機器メーカーもこぞって製品を増やし始めた。ソニーはiPhone(アイフォーン)との差異化も狙い、自社のスマホのハイレゾ対応を進めている。その流れで冒頭で紹介したメモリーカードもハイレゾ対応にしたわけだ。音楽コンテンツの提供でも単価が高いハイレゾ音源を拡大中だ。ソニー系の音楽配信サービス「Mora(モーラ)」では現在、ハイレゾ音源は全楽曲数の1%程度であるものの、売り上げでは全体の約30%を占めるまでに成長した。
音楽の視聴では動画サイトのユーチューブも人気だ。運営する米グーグルが著作権使用料を負担する広告モデルのおかげで無料で聴ける公式音楽がだいぶ増えた。無料と有料で音質に差をつけ、ユーチューブなどでプロモーションして気に入ったらハイレゾ音源で購入してもらうビジネスも商売も可能だ。これもコンテンツ提供側が注目する理由だろう。