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ルネサス、ボディ制御向け32ビット低消費電力マイコン19品種を発表
ルネサス エレクトロニクスは2月14日、同社のボディ制御分野向け32ビットマイコン「V850 Fシリーズ」の4世代目製品「V850E2/Fx4-L」19品種を製品化したことを発表した。順次サンプル出荷が開始され、2013年初旬からの量産出荷を予定。サンプル価格は100ピンパッケージ、内蔵フラッシュメモリ1MB品で1500円となっている。2013年12月には19品種合計で月産150万個の生産を計画している。
同シリーズはV850E2コアと90nmプロセスNOMOS構造フラッシュメモリを融合したもので、従来製品(「V850ES/Fx3」)比で、動作電流は通常動作時で約1/3となる0.35mA/MHz(100ピンパッケージ、64MHz動作)を実現しつつも、CPU性能は約1.3倍となる115DMIPS(64MHz動作)を実現することが可能となっている。
また、システムの低消費電力化の実現のため、CPUスタンバイ状態(Deep STOPモード)で、CPUやメモリ(RAM)を動作させずに複数のデジタル入力ポートの入力レベルの変化を検出でき、変化検出時のみウェイクアップ(RUNモードへの移行)する機能を搭載したほか、データフラッシュ(32KB)の内蔵により、外付けの不揮発性メモリ(EEPROMなど)の削減も可能となっている。
内蔵フラッシュメモリ容量は256KB~1.5MBで、ユーザのAUTOSAR規格の採用容易化を図るために、最新のAUTOSAR規格に対応したMCALの準備も進めていく予定とする。
さらに機能安全強化のために、信頼済みでないプログラムによるシステム・レジスタの破壊を防ぐシステム・レジスタ保護機能、ユーザ・プログラムに許可されていない命令の実行、またはデータ操作を検出し、不正な操作を防ぐメモリ保護機能、A/Dコンバータ自己診断機能などを搭載しているほか、将来的にはCPUコアの故障検出のためのセルフテスト・プログラムも提供する予定だという。
このほか、LINマスタコントローラの追加による車内LAN対応機能の強化が図られており、それに伴うデータ量の増大に対応するためにDMA搭載チャネル数も従来比倍増となる8チャネル化が図られている。
ルネサスの車載マイコン「V850E2/Fx4-L」