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ST、自動車業界の推奨規格に準拠したサージ保護デバイスを発表
STMicroelectronicsは、自動車業界が推奨する規格に準拠した小型サージ保護デバイス「Transil SM4TY-SM30TY」シリーズを発表した。
サージ保護は、車両の電気配線に望ましくない電圧パルスが、安全システム、制御用モジュール、インフォテインメント機器などの損傷を受けやすいサブシステムを破損するのを防ぐもの。このような損傷を与えるパルスは、搭乗者からの静電気放電(ESD)、サブシステム(モータドライバやエアコンなど)のオンオフ、またはバッテリが突然切断になった際の負荷などによって発生することがある。従来、車両では稀なパルス形状を規定した工業規格に準拠するデバイスを選択していた。
同シリーズは、自動車業界で使用されるパルス規格に準拠。また、ディスクリート半導体の自動車信頼性試験規格AEC-Q101およびAGAC(Automotive-Grade Approval Certificate)にも準拠している。これにより、工業規格と自動車規格の同じ部分を調査し、新しいサブシステムの各設計を再認定する必要がなくなり、新しいサブシステムを迅速かつ優れたコスト効率で開発することができるようになると同社では説明している。また、電気的過渡現象では、ISO 7637に基づき試験・認定済み。ESD放電では、ISO 10605に基づき試験・認定済みという。
なお、STの車載用保護デバイスTransil(AGAC準拠)は現在量産中。保護デバイスの「Transil」は、12.8~46mm2の小型表面実装型パワーパッケージ(SMA/SMB/SMC)に実装され、車両の配線中に発生するパルスとESD過渡に含まれる400~3000Wの電力に対応する。全デバイスが単・双方向構成で使用でき、「SM4TY」は2.55mm×5.05mmサイズのSMAパッケージで400W、「SMA6TY」は2.55mm×5.05mmサイズのSMAパッケージで600W、「SM6TY」は3.60mm×5.3mmサイズのSMBパッケージで600W、「SM15TY」は5.90mm×7.95mmサイズのSMCパッケージで1500W、「SM30TY」は5.90mm×7.95mmサイズのSMCパッケージで3000Wに対応する。価格は単方向デバイスが約0.118~0.528ドル、双方向デバイスが0.129~0.558ドル。
自動車業界が推奨する規格準拠の小型サージ保護デバイス「Transil SM4TY-SM30TY」シリーズ