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(3)学年間で交流 教員同士も
- 教職員に開校2年目に向けた方針などを説明する村岡校長(3月27日、京都市立東山泉小中学校で)
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「新年度は、『5・4制』が完全稼働する初年度という意識で取り組んでください」
京都市立東山泉小中学校が、開校から2年目を迎える直前の3月27日。新年度の全教職員約60人が集まった「第1回職員会議」で、村岡徹校長(58)が呼び掛けた。昨年度は、中学校を増改築した東学舎に6年生と7年生が同時に通い始め、子どもも教職員も手探りの1年だった。今春は新6年生だけが西学舎から東学舎に進み、施設併用型の「5・4制」として通常の1年が始まる。
同校では1年目の検証をもとに改善を進める予定だ。約750メートル離れた東西両学舎の新5、6年生の行き来については、東学舎の比重を大きくする。
1年目は、6年生の保護者から「新築の西学舎を使わせてあげたい」「小学校のリーダーとして活躍できる場を確保してほしい」との要望があり、6年生は東学舎を拠点としつつ、西学舎の様々な活動にも参加。夏には、西学舎の小学生用プールを使った。しかし、移動に時間が必要な上、子どもたちには西学舎の施設を使うことへのこだわりはさほどなく、2年目は東学舎のプールの水量を新6年生向けに調整して使用する。
一方、西学舎の最高学年としてリーダーシップを発揮する機会が多かった5年生が東学舎に行ったのは、数回程度だった。「西から東へソフトランディングさせるには、東学舎について早くから知っておいた方がいい」と鳥屋原(とやはら)学副校長(52)。新5年生が東学舎でジャガイモを栽培するなど、東学舎に行く機会を増やすことを検討している。
異なる学年間の結びつきを強めようと、上級生が特定の学年の下級生を世話する「バディ制」も導入する。昨年末、教職員が提案。入学前の子どもたちが2月に「半日入学」をした際、案内役を4年生に任せた。新年度は新5年生が西学舎の最上級生として、新入生に掃除の方法を教えたり、給食の準備を手伝ったりする。さらに新5年生は、東学舎の最下級生になる2016年度に向け、新8年生ともペアになり、一緒に学習などをする。
交流が必要なのは教員も同じだ。同校では小学校から段階的に教科担任制を実施しており、3~5年のブロック主任を務めた高橋明希(みき)教諭(44)は「担任がクラスの実態を考えながら、中学教員と綿密に打ち合わせることが必要だが、1年目は新しい環境で忙しく、情報の共有が難しかった」と振り返る。
2年目は教員が互いの授業を見て、率直に意見を言い合う機会を増やす。小学校の教員を新9年生の研修旅行に、新9年生の担任を新6年生の研修旅行に同行させる。
「2年目こそ、真価が問われる」と村岡校長。新たな挑戦が始まる。
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