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目下打撃2冠のロペス 巨人から漏れてくる「今年いたら」の声
「そんなことだったらクビにしなければよかったのに」「今年もいたら、押しも押されもせぬ4番でしょ」「そしたらオレたち野手がこんな肩身の狭い思いをしなくて済んだのにな」「相乗効果で、みんなもっと打ってますよ」
開幕15試合を終えて7勝8敗の4位Bクラス発進となった巨人。リーグ5位のチーム打率.229でチーム内外から批判の矛先を向けられる野手陣は今、寄ると触るとこんなグチをこぼしあっているという。口を揃えるのは、「ホセがいたらなあ」である。
昨季終了後に巨人をクビになったDeNAのホセ・ロペス(31)が、開幕から当たりに当たっている。13日現在の成績は6本塁打、13打点でリーグの2冠に立てば、打率も.361で同4位。首位に立つDeNAを牽引している。
「ロペスは来日2年目の昨年、打率.243、22本塁打、57打点。1年目に.303だった打率こそ数字を落としたが、本塁打と打点は前年を上回った。球団内でも契約を更新するか、しないかで意見が分かれたそうですが、最終的には2年連続で.259だった得点圏打率の低さが問題になった。原監督の中では阿部慎之助の一塁コンバートも決まっていたし、そうなると年俸1億7000万円のロペスは代打要員になる。自由契約は仕方がなかった面もあります」(巨人関係者)
■穴の多いフランシスコを獲得へ
だが、原監督が「捕手に戻すことは99%ない」とまで言って一塁に転向させたその阿部は、開幕7試合目にして捕手へ逆戻り。早々と「ロペス解雇」の前提条件のひとつが崩れた。得点圏打率に関しても、チーム内では改善の余地があったという声が少なくなかった。
ロペスは来日以来、試合前と試合後にそれぞれ最低20分、スコアラーのデータを手に、ビデオを見ながら準備と反省をするのを日課としていた。情報の蓄積は、当然のことながら、それを積み上げれば積み上げるほど力になる。今季もまだ・250と低い得点圏打率は、今後も低空飛行を続けるとは限らないという見方があるのだ。巨人時代は堅実な一塁守備も、投手陣から大きな信頼を寄せられていた。
巨人は近々、貧打の救世主として前レイズでメジャー通算48本塁打のフランシスコ内野手(27)を獲得するそうだが、昨季は287打数で116三振と穴の多い打者だ。一、三塁の守備も決してうまくない。巨人のユニホームを着て三振を繰り返すフランシスコを見て、ファンも「ロペスがいたらなあ」とため息をつくことになるのかもしれない。