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元“北No.2”張成沢氏処刑のウラに周永康氏の存在 「クーデター計画」をリーク
習近平国家主席率いる中国で不穏な情報が浮上している。中国系メディアが、北朝鮮の金正恩第1書記に次ぐナンバー2だった張成沢氏が2013年に処刑された事件に関し、中国共産党の周永康・前政治局常務委員が関わっていたと報じたのだ。周氏は、張氏の北でのクーデター計画を入手し、正恩氏側にリーク、自身の亡命計画も企てていたという。周氏は江沢民元国家主席を後ろ盾とする「上海閥」の実力者だったが、習氏が推し進める汚職官僚一掃の「反腐敗運動」で失脚していた。事実なら、中国国内から逃亡を模索していたことになる。
米国を拠点とする中国語情報サイト「博訊」などによれば、12年8月17日に行われた北の張氏と胡錦濤前国家主席との密会がすべての発端だった。
張氏は、この席上で、正恩氏の代わりに亡命中の兄、金正男氏をトップに据える計画を明かした。話し合いは約1時間に及び、胡氏は返事を留保した。
当時、「チャイナナイン」と呼ばれる中国共産党の最高指導部、政治局常務委員の一員だった周氏は、この密談内容を入手し、正恩氏側にリーク。独裁者の怒りを買った張氏は、役職を追われ、処刑されることになったという。
張氏は中国との外交上の窓口を務めるなど「親中派」として知られており、報道が事実であれば、自らの立場を利用して北で反乱を図ったことになる。
中国事情に精通する評論家の宮崎正弘氏は「周氏は、政治局常務委員のほか、公安部長や警視総監を兼務しており、司法・検察・公安の全権を握っていた。機密情報を入手しやすい立場にいたのは間違いない。北とのパイプもあるはずで、あり得ない話ではない」と話す。
周氏は、張氏が粛清された前後の13年12月から消息を絶ち、昨年7月、中央規律検査委員会が「重大な規律違反」によって立件したことを明らかにした。中国系メディアなどによると、周氏は自身の身が危うくなる前に、北への亡命も企てたが、失敗に終わったという。
一連の話を裏付けるかのように、昨年2月21日付の米ニューヨーク・タイムズ(電子版)が、気になるニュースを報じている。
昨年1月、当局が不正行為に関わった容疑で、北京市国家安全局の梁克局長の身柄を拘束。梁氏は、国家安全局による諜報活動などによって入手した機密情報を、周氏に漏らしていた疑惑が持たれているとされる。
「周氏は梁氏だけでなく、全国に諜報網を張り巡らせ、盗聴などによって入手した機密情報を政敵の追い落としのためなどに使っていた。薄煕来・元重慶市党委書記の不正を告発した王立軍・元重慶市副市長も周氏の手下の1人だったといわれている」(日中外交筋)
私物化したスパイ組織を使って中南海(国会に相当)で暗躍した周氏。
世界に衝撃を与えた北の政変にも、その影響力を発揮していたのか。
宮崎氏は「中国では政争が起きると情報のリーク合戦になる。主に香港ルートと米国ルートがあり、今回の情報は香港ルートで出されたものではないか。真偽は不明だが、3月の全国人民代表大会(全人代)の後に、周氏の裁判が始まるという見方が強い。そこで張氏を破滅に追いやったとされる機密漏えいの件が明らかになる可能性はある」とにらむ。
果たして真相は…。