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パイロットの夢、かなえたのになぜ 墜落独機の副操縦士
ジャーマンウィングス機の墜落事故で、故意に機体を墜落させた疑いが浮上したアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)は、少年のころからひたすらパイロットを目指した。その夢を育んだのが、ドイツ西部の小都市にある航空クラブ。長い歴史を誇るクラブの会員たちの間に「信じられない」と衝撃が走った。
【写真】ルビッツ副操縦士が所属したモンタバウアーの航空クラブで語る名誉会員のエルンスト・ミュラーさん=喜田尚撮影
副操縦士が10代から所属したクラブ「航空スポーツクラブ・ウエスタワルド」は、副操縦士が両親と住んでいた自然豊かな町モンタバウアーの郊外にある。疑惑が表面化した26日午後、クラブ事務所の電話がほぼ常時話し中になった。
会員らはクラウス・ラドケ会長からの電子メールで事態を知った。2007年まで、クラブで約30年軽飛行機を操縦したというエルンスト・ミュラーさん(75)は「信じられない。1人の自殺なら分かる。だが、我々と違い、彼は現職のプロだ。なぜ149人を巻き込む必要があるのか」とうなった。
クラブは事故発生直後、「彼は若い頃の夢をかなえるために入会した。ついには夢を実現したが、そのために自らの命を捧げることになった」と副操縦士の追悼文をウェブサイトに掲載した。だが、26日以来、墜落原因をめぐって副操縦士の「精神状態」が焦点に。ミュラーさんは「人の頭の中をのぞき込めるわけではない」と話した。
広大な敷地に管制塔や格納庫を備えたクラブの飛行場では、14歳以上の少年らが免許取得のため飛行訓練を受ける。クラブの教員ら8人の中にはルフトハンザの現職機長もいる。その多くが副操縦士を知っているという。
年配の会員ディター・ワーグナーさんによると、副操縦士はパイロットになった後も、2年に1度はグライダーの資格更新のための試験を受けていた。クラブの会員らは2年に1度、今回の事故が起きた南フランスのアルプスへ出かけ、現地でグライダー飛行をしている。副操縦士も参加したことがあるという。(モンタバウアー=喜田尚)