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イースター上陸で悲鳴? 関係者が明かす業界の思惑〈AERA〉
ハロウィーン、ハーフバースデー……。どこまで続くイベント事。業界の思惑と子どもの間で板挟み。今日もワーママの悲鳴が聞こえる。そんななか、今年は新イベントとしてイースターが盛り上がりをみせてる。
イースターはキリストの復活を祝う日。「春分の後の最初の満月の次の日曜日」と決められていて毎年日付が変わる。今年は4月5日(ユリウス暦を使う東方教会では12日)だ。
イースターのモチーフといえば卵とウサギ。欧米では子どもたちが卵に色を塗ってイースターエッグを作ったり、エッグハントやエッグロール(卵転がし)をして遊ぶ。キリスト教圏では定番のイベントだが、これまで日本では認知度が低かった。宗教色が強く、楽しみ方がわかりにくいこともあるだろう。
それが今年一気にブレークの兆しを見せている。スーパーやデパ地下にイースター限定のお菓子やスイーツが並び、ウェブには卵を使ったレシピ集やイースターパーティー向けのレシピ集があふれている。
一方、「イースターかぁ」とため息をつくママも。8歳と0歳の2児がいるワーママだ。最近子どものイベント事が増えたと感じている。仕事が忙しく普段なかなかかまってあげる時間がないからこそ、イベント事は大切にしたい。
「罪滅ぼし、という感じです。やってあげなきゃかわいそうなんじゃないかって」
だが現実はなかなか難しい。ハロウィーンのときは街を歩いていて「仮装している子が多いな」と気づいて慌てた。参加しようねと娘と約束していたのを、すっかり忘れていた。
お食い初めにお宮参り、6カ月のハーフバースデー、七五三。昔からあるお祝い事でも、今はSNSで写真が流れてくる。比較してしまうと負担になる。
なぜ今年こんなに急激な盛り上がりを見せているのか。ある食品会社の関係者が言う。
「ハロウィーンが昨年大ブレークした。第2弾として春のイースターを狙っている。入学シーズンが終わってからゴールデンウィーク頃まではイベント事が少ない時期。ハレの日というイメージをうまく使って、消費を喚起したいという思惑が食品各社にはある」
※AERA 2015年4月13日号より抜粋