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大勝軒・山岸さん偲ぶ“追悼の1杯”求め列

大勝軒・山岸さん偲ぶ“追悼の1杯”求め列

「つけ麺」発祥の店として知られるラーメン店「大勝軒」創業者・山岸一雄さん(享年80)の訃報から一夜明けた2日、東京・東池袋の同店には“追悼の1杯”を求める客らの絶え間ない行列ができた。

【写真】大勝軒の創業者・山岸一雄さん

 午前11時の開店前に20人が行列。先頭にいた調布市の整体マッサージ師・高橋洋一さん(37)は「20年以上前から50~60回ぐらい通いました。山岸さんから直接、丼を手渡されると真心を感じ、また食べたくなる。今日は追悼の意を込めて来ました」と話した。客同士で「食べながら泣くなよ」と声をかけ合っている人もいたという。

 2代目店主・飯野敏彦さん(46)は、山岸さんの病室で、亡くなる約5時間前まで一緒にいたという。「話しかけると『うん、うん』とうなずいていた。最後までお客さんやもりそば(つけ麺)のことを考えていたようです。スープの味には一切妥協しない厳しい人でしたが、神様のような優しさを持った方でした」と涙ながらに話した。

 東京・文京区の護国寺で営まれる通夜(7日)、告別式(8日)には全国で腕を振るう100人以上の弟子が集結する見通し。また、2012年に創業50周年を記念して自費刊行された山岸さんの伝記本「麺絆 太うで繁盛記」の注文が増え始めているという。つけ麺を食べに来た都内の40代男性は「山岸さんのドキュメンタリー映画をまた見たい」と13年に公開された「ラーメンより大切なもの~東池袋大勝軒50年の秘密」の再上映を希望していた。

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